上市町ではたらく

ぶりしゃぶ発祥の名店でジビエ鍋にも舌鼓

大衆料理 お食事処 剱茶屋

ぶりしゃぶを始めとする「魚のしゃぶしゃぶ」を平成2年に始め、全国に広めた名店。和食の経験で培った技で新メニューを考案している。ジビエ(イノシシ)鍋を中心に、天然かも鍋(12月~2月半ば)、すっぽん鍋、あんこう鍋など、剱茶屋ならではのメニューが人気を集めている。ランチもやっていて、最近のイチオシは店主・矢合真治さんの29年間の経験を凝縮した「手打もつ煮込みうどん」。ゆるりんぐの茶木さんからの紹介。

店主 矢合 真治さん(69)

店主 矢合 真治さん(69)

ぶりしゃぶ発祥のお店

カウンターと小上がりがある店内

カウンターと小上がりがある店内

――オープンの経緯を教えてもらえますか?
 私は県内にある和食料理店の料理長などを務めた後、昭和51年から厚生年金富山つるぎ荘(現・つるぎ恋月)の初代料理長になりました。10年後の昭和61年、自分で店をやろうと、この人(奥さんの照子さん)と一緒にこの店を開いたんです。私だけでちゃ成り立たんがで、2人でツマツマとね。奥さんのおかげでやっとんがです。店が入っている「上市ショッピングセンター(上市駅に併設)」は昭和47年にできているので、しばらく経って

矢合さんと妻の照子さん

矢合さんと妻の照子さん

からのオープンですね。
――どうして料理の道へ?
 手に職をつけようと料理の道に入りました。料理の世界なら3度3度食べられる。食いっぱぐれが無いと思って。
――どんなお店にしようと思われたんですか?
 最初は定食ものを食べてもらおうと思ってやっていました。2年目にお客さんが少なくなり、これは他のところに働きに行かんといけんかなと思ったほどです。でも来てくれる

平成5年に掲載された新聞

平成5年に掲載された新聞

お客さんのおかげで続けることができ、平成2年から魚のしゃぶしゃぶを始めたら、これが大ヒットしたんですよ。
――魚のしゃぶしゃぶ?
 今、有名なのは「ぶりしゃぶ」ですね。あれはここが発祥なんです。平成5年に新聞やテレビに取り上げられ、県内中に発信されました。チューリップテレビの系列で、東京でも放送されたんですよ。最初は周りの料理人たちに「邪道じゃないか」と言われたけど、刺身をお湯の中に入れてしゃぶしゃぶしたら甘くなるっていうのが分かっていたので、美味しいものを食べてもらいたいという思いで始めたんです。これがホームランになった。世に出て、ブレイクしたということです。
――そうだったんですか~! ぶりしゃぶ、食べたこと

家では食べられない珍しい鍋が勢ぞろい

家では食べられない珍しい鍋が勢ぞろい

がありますがすごく美味しいですよね。
 ぶりもいいけど、カキとか何でもできますよ。うちのはポン酢じゃなく、ごまダレで食べるのがまた美味しいが。ホッケもしゃぶしゃぶできますよ。
――ごまダレ、美味しそうですね~!!
 包丁で薄皮を1枚残してウロコをすけば、身が崩れない。パサパサにならないんです。たくさんの量を早く売るには皮を付けていると手間だけど、実は皮と実の間がうまいんですよ。
――そうなんですね。魚のしゃぶしゃぶの元祖ならではの技ですね。

わくわく感のあるメニューを考案

旬の食材を使ったメニューを楽しめる

旬の食材を使ったメニューを楽しめる

――ほかのおすすめメニューは何ですか?
 「豚ヒレ背脂焼き」や「水餃子を使った鍋」「マコモ鍋」「北アルプス鍋(大和イモ鍋)」など、思いついたら何でもしとんが。閃いてくるんやちゃ。ベースが一緒でも、違ったものを入れるとまた変わってくる。マコモ(マコモダケ・イネ科の植物)にしても、新しい食材だから食べるまでわくわく感があるんじゃないかと。筑前煮や素揚げなど、いろいろ試してみています。
――わくわく感、いいですね~。剱茶屋さんと言えば、「ジビエ」も有名ですよね。

美味しく低カロリーな「ジビエ鍋」

美味しく低カロリーな「ジビエ鍋」

 ジビエ(イノシシ)は、平成25年の1月に新聞に載りました。それまでは、角煮だと6時間とか、作るのに時間がかかるから気が向いたら作るくらいだったんだけど。儲からんがに時間かかるから、他の店はやってないんだと思います。
――それなのにどうして始められたんですか?
 すっぽんのフルコースを作っている経験を活かして、いろいろなメニューを作りたかったんです。最初は鍋だけ作るはずだったけど、筑前煮や焼き物、天ぷらなど、次々に思いついてしまったから、仕方ない(笑)。変わった店ながやちゃ。いろんな人との出会いがあって、これまで続けてきました。
――そうなんですね。では、ジビエ鍋について詳しく教えてもらえますか?
鍋は1人前1,600~1,800円で、みそ味です。しょうゆだとあっさりで、みその方が難しいけど美味しい。イノシシの肉は低脂肪、低カロリーでヘルシーな上、タンパク質、ビタミンB群が豊富です。
――美味しい上にヘルシーで栄養豊富なんですね~。
 はい。あと、ジビエは、材料の用意があるので、5日前までに予約をお願いしています。

昭和の香りがする店で食べるもつうどん

昭和を感じる上市駅の構内にあるお店

昭和を感じる上市駅の構内にあるお店

――上市駅の構内で食事ができるお店って貴重ですよね。
 昔は上市ショッピングセンターの中にいろんなお店が入っておられたんだけど、時代の流れかね。うちは昭和の香りがするお店なんです。料理の味も、この店に合うものを作っています。新しく改装しようと思ったらどれだけでもできるけど、今のままで建物にマッチしとるから、東京から来られた人でも懐かしく思ってもらえる。「あそこ言ったら昭和の香りがするね」と言われると嬉しい。自然、ていう言葉が好きでね。自然に育まれた温もりがあるようなお店がいいがじゃないかと思って。そこに、変わったマコモダケ(秋限定)やジビエなどのメニューを増やしています。予約してもらえれば、すっぽんでも何でもできる。そのためにいろんな努力しとんがやちゃ。

個室風の小上がりスペース

個室風の小上がりスペース

――今後はどんなことにチャレンジしたいと思われていますか?
 今後はね、もつうどんを世に出したいと思っとるが。オープン当時からやってるけど、最近特に力を入れています。もつは新鮮なもつをよく洗ってボイルし、切ってから割り下で煮るんですが、3~3.5時間かかる。その時間を見計らって朝早く出てきて作っています。味もいろいろ変えて、ようやく自分の味になってきた。みそ屋さんも辞められたりして…。みそは甘すぎてもダメで、うどんと絡む辛みのあるみそを使ってる。29年間の経験を凝縮したものを出しています。そのかいあってか、最近もつうどんが出ることが多いですよ。雰囲気がうどん屋じゃないから、人から人へ口コミで広がればいいなと思ってます。
――そうですね。この前一緒に食べに来たメンバーはみんなもつうどんでした(笑)。矢合さん、今日はどうもありがとうございました。
 こちらこそ、ありがとうございました。

2000年国体時、選手に差し入れ

2000年国体時、選手に差し入れ

写真で上市町をPR

写真で上市町をPR

照子さんのお手製おでんも人気

照子さんのお手製おでんも人気

剱茶屋さんは、矢合さんがご自分で言われたように「昭和の香りただようお店」です。初めて行ってもどこか懐かしい…。そこがまた落ち着くんですよね。店内には上市町の写真や映画のポスター、2000年国体の時に選手に差し入れした新聞記事などが飾ってあり、上市町をPRされています。電車を降りてそのままお店に入られたお客さんは、上市町で初めての思い出として、剱茶屋さんの料理と雰囲気を記憶に残されることでしょう。
メニューはどれもおすすめで、いっぱいあって迷うほどです。でも、私はやはりジビエ鍋を味わってほしいなと思いました。味見させてもらったら、初めて食べたイノシシの肉は柔らかく上品な味わいで、豚肉よりも美味しかったです。ヘルシーな上にビタミンB群が豊富だなんて、いいことづくめですね。ただし、ジビエ鍋やそのほかの変わり鍋は5日前まで要予約なので、ご注意くださいね。

●おすすめメニュー●

●DATA●

店舗名 大衆料理 お食事処 剱茶屋
住所 上市町若杉4-5(地鉄上市駅構内)
電話番号 076-472-2055
営業時間 11:00~13:30(LO13:15)、16:30~21:30(LO21:00)
定休日 月曜、1月1日・2日
駐車場 40台(共同)
ホームページ http://www1.kamiichi.jp/wp/?page_id=1609(上市町観光協会)
Facebookページ なし
メニュー もつ鍋、ジビエ鍋、ドジョウ鍋、すっぽん、魚のしゃぶしゃぶ、
おでん、刺身、焼き物
設備・情報 座敷・小上がりあり、個室あり、予約可、離乳食持ち込み可、
ベビーカー持ち込み可
店主 矢合 真治
オープン年月日 昭和61年10月3日

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