上市町ではたらく

PDFのダウンロードはこちら

 

中新川地域の中核病院として質の高い医療・看護を

かみいち総合病院

「住民が安心して地域で暮らし続けるための医療の砦として私たちの病院が存在する」を理念に地域医療の拠点を担う。平成14年、「上市厚生病院」から「かみいち総合病院」へ。建物も新しくなった。平成25年11月には回復期リハビリテーション病棟が完成し、患者さんの在宅での生活復帰を目指して支援している。看護師には、質の高い看護を提供するため認定看護師の勉強を推奨。

院長 浦風雅春さん

求人情報はこちら

 
 

上市町直営の総合病院

平成14年から「かみいち総合病院」に

平成14年から「かみいち総合病院」に

昭和26年、町村組合立「上市厚生病院」として246床が開設。診療科目は内科、外科、小児科、産婦人科の4科。昭和28年、耳鼻咽喉科と眼科を開設。昭和35年、精神科病棟を新設、神経精神科を開設。昭和37年、上市町直営に移管。昭和38年、整形外科を開設。昭和44年、皮膚科を開設、増築工事完成で270床に。昭和57年、へき地中核病院に指定。昭和58年、リハビリテーション施設完成、胃腸科の開設。昭和61年、CTスキャナー室の新設及び導入。平成元年、泌尿器科の開設。平成9年、脳神経外科の開設、地域医療室の新設。

平成14年、病院の名称を「かみいち総合病院」と変更。平成16年、透析センター開設、血管外科診療開始。健診センター開設。平成18年、放射線科・麻酔科の開設。

院内保育所は0歳から就学前まで

院内保育所は0歳から就学前まで

平成19年、院内保育所なかよし保育園開始。平成21年、家庭医療センターと助産師外来を開設。午後10時以降の夜間救急医療体制を休止。平成22年、糖尿病合併重症化予防(フットケア)外来と糖尿病センターを開設、認定看護師(感染管理部門)第1号誕生。平成23年11月、ミニ講座や住民との意見交換などを行うナイトスクールを開始(平成25年7月までに12回実施)。平成24年、第1回「病院祭」開催。平成25年11月、在宅に戻るための訓練を行う「回復期リハビリテーション病棟」が完成。平成28年9月、在宅医療の強化を目的に家庭医療センターと中新川広域行政事務組合訪問看護ステーションの一体的な整備を図り、在宅医療連携館を開設。

現在は16診療科(内科、外科・胃腸科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、神経精神科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、血管外科、リハビリテーション科)、病床数199床(回復期48床含む一般148床・精神51床)。

地域住民とともに質の高い医療を提供

地域に明るく開けた病院

地域に明るく開けた病院

(※以下、平成26年11月18日 当時の副院長兼看護部長 山崎列子さんへのインタビュー)
――平成14年に現在の「かみいち総合病院」としてリニューアルされましたが、どのように変わりましたか?
 私はその頃はここに勤めていなかったのですが、上市住民の視点から言うと、明るくなったと思います。総合病院として、地域のみなさんがより安心できるようになりました。また、中新川地域の中核病院として、富山県立中央病院や富山県済生会富山病院などから、急性期より回復期リハビリテーション病棟に入られた患者さんが紹介されるなど、住民のニーズに対応し、地域の医療機関、保健・福祉分野と連携した包括医療・ケアを提供できるようになりました。
――大変なことはいろいろあると思いますが、どんなことが1番大変ですか?
 今、夜勤離れが結構あります。看護師は三交替で、夜勤はきついものなんです。わかっていて看護師を目指す人も多いですが、育児や家庭、体力的な面で夜勤ができない人もいます。そのため、「ワークライフバランス(仕事と生活の調和。一人ひとりがやりがいや充実感を持って働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活において多様な生き方を実現すること)」を考え、ひと月に9回以上にはならないようにしています。高齢者の方や、認知症で夜になると徘徊される方もいるため、もし転んだりされると大変なので、夜勤の人数は減らせません。本人の希望で夜勤専従の職員もいて、バランスが取れている状態です。
――ワークライフバランス、大事ですよね。やりがいを感じられるのはどんな時ですか?
 新人の頃は、患者さんに「ありがとう」と言われることがやりがいで、どんどん勉強したり自信を持ってやりがいに目を向けたりすることが仕事の魅力になります。私自身もそうでしたね。今は、認定看護師が自主的にいろんなことをやってくれた時に、看護の質が上がってきたことにやりがいを感じます。

地域に開かれた病院に

病院祭での医師らによるステージ発表

病院祭での医師らによるステージ発表

――かみいち総合病院の強みを教えてもらえますか?
 患者さんに対しては、地域に根差した信頼される医療です。平成23年から実施している「ナイトスクール」では、かみいち総合病院の職員が上市町内の地区公民館を訪問し、健康や病気についてのミニ講座、リハビリ体操、なんでも相談、座談会形式によるオープンな意見交換などを行っています。いただいたご意見は、病院の運営に活かしています。また、外来の待ち時間を活かして月に1回ミニ講演を行い、平成26年11月で14回となりました。病院の理念に沿って、挨拶や笑顔で接することは大切にしています。3年前から病院際も行い、医師や看護師によるステージ発表や医療安全週間のポスター・パネル展示のほか、「ちびっこ医師の白衣試着コーナー」で写真を撮り、一緒に作った写真立てに入れてプレゼントしています。地域に開かれた病院を目指し、住民の方々との交流を深めるのが目的です。

病院祭には大勢の子ども連れが来院

病院祭には大勢の子ども連れが来院

――診療や健診だけではなく、いろいろなことをされているんですね。ナイトスクールでは意見交換も行われているとのことですが、病院の廊下にも「患者さんの声」が張り出してありますよね。
 はい。患者さんからのご意見と、病院側の回答や対応を掲示しています。ナイトスクールでも最初は苦情を言われることがありましたが、2年目からは肯定的な意見も出てきています。
――では、職員の方に対しての強みはどうですか?
 看護部の立場でお話しすると、新人に優しいように事業を整えています。職員は上市町をはじめ、県内方々から来ています。看護学生の臨時実習を受け入れ、新人や学生に対しては、担当だけでなくみんなで関わることを心がけています。また、全職員でワークライフバランス事業に取り組んでいます。これは病院側が何かするというのではなく、病院の基本理念・基本方針に沿って全職員が協働し、一人ひとりが思いやりの精神を持って活動する、自分自身で考えることです。これに3年間取り組んだことで、仕事と生活のバランスはもちろん、「お互いさま」の精神など、職員の認識が変わりました。看護の視点での研究発表なども行っています。これからも継続して、働きやすい職場づくりを行っていきます。

回復期リハビリテーション病棟の職員

回復期リハビリテーション病棟の職員

――そういった取り組みの中で、かみいち総合病院には認定看護師の方が増えているそうですね。
 はい。認定看護師とは、ある特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有することが認められた看護師のことを指します。かみいち総合病院には、看護師の経験を5年以上積み、6~8か月の勉強期間を経て認定看護師認定審査に合格した職員が4人(感染管理、糖尿病看護、緩和ケア、脳卒中リハビリテーション看護の4分野)います。認定看護師が他のスタッフにも指導することで、質の高い看護ができるようになります。現在、さらに3人が取得を目指して勉強中です。これからもいい看護を提供していけるよう頑張っています。

出産するママへ産前産後のケア

かみいちはぐくみガイドブック

かみいちはぐくみガイドブック

――ホームページを見ていて気になったのが「お見舞いメール」なんですが、これは?
 6年前から始めたもので、ホームページからメッセージや必要事項を入力してもらうと、イラスト付きのメッセージを病院で印刷して、入院患者さんに届けるというものです。「しばらくお見舞いに顔を出せないけど、元気ですか?」など、手紙の様に送ることができます。
――面白いですね! では、今後はどんなことに挑戦したいと思われていますか?
 上市町は県内でも特に高齢化率が上がっている一方で、上市で産んで育むことも増えてきています。そのケアとして3年前から、助産師が資格を取り、当院で出産された方を中心にベビーアタッチメント(べビーマッサージ)を行っています。出産前にはマタニティヨガでお産を軽くし、産後は母乳外来で母乳育児の推進と相談にのっています。これらの取り組みや、現場スタッフがまとめた妊娠中から育児までのノウハウを平成26年6月に発刊した「かみいちはぐくみガイドブック」で紹介し、当院での出産を希望されている妊婦さんに無料で配布しています。
――ベビーアタッチメントもあるんですね。ママ達に喜ばれそうです。 
 はい、好評です。また、出産翌日にはハーブティーとまんじゅうをお出しするほか、赤ちゃんの写真を撮って入れたミニアルバムや、授乳クッションを贈っています。病院食も、野菜類はほとんど上市産のものですし、牛乳は地元の沢田牛乳。1週間のうち2回、魚か肉、ご飯かパンを選択できる食事が出ます。これら産前産後のケアに今後も力を入れていきたいです。
――入院生活が楽しくなりそうですね。山崎さん、今日はどうもありがとうございました。
 こちらこそ、ありがとうございました。

若手職員の声

新木透さん(27)

新木透さん(27)

(※平成26年11月18日 当時採用1年目 新木透さんへのインタビュー)
平成26年4月に採用された1年目の看護師、新木透さん(27)に話を聴きました。
「回復期リハビリテーション病棟の担当です。実習で訪れた時に、病院の職員同士や学生に対しても話しかけやすい雰囲気で、居心地の良い職場だと感じ、かみいち総合病院で働くことを希望しました。今は、患者さんが地域に戻り、その人らしく暮らせるように理学療法士などと連携しながらリハビリを手伝い、できるだけ入院前と同じ状態で戻れるように支援しています。患者さんはケガや病気で入院しておられるので、不安感を与えないよう、病棟全体で患者さんやご家族に対して常に笑顔を心がけています。障がいのある方も、その人らしく生活できるように支援していきます。しっかり体制を整え、病棟の患者さんが安心して家に帰って行かれる時に、やりがいを感じます」と話してくれました。


掲示されたミニ講座の案内

掲示されたミニ講座の案内

出産時のプレゼントやベビーマッサージなど、個人病院で出産した友人からは聞いたことがありましたが、県内の総合病院の中ではすごく充実している環境ではないかと思います。病院祭やミニ講座、ナイトスクールなど、地域住民の方々と心の距離が近くなるような取り組みがされていて、地域に開けた病院だなと思いました。
上市町直営なので、正規職員の方は公務員になるそうです。毎年5月と7月に広報かみいちに募集要項が載り、8月に採用試験。臨時の募集は随時行っているそうなので、働きたいと思った方はハローワークインターネットサービスで調べてみては。
6階の外には花壇があり、芝桜が植えてあるのが廊下から見えるそうです。4~6月が見ごろで、誰でも見られるそうなので、今度ぜひ見に行ってみたいと思います。

●DATA●

企業名 かみいち総合病院
住所 上市町法音寺51
電話番号 076-472-1212
FAX番号 076-472-1213
E-mail kanri@kamiichi-hosp.jp
設立年月日 昭和26年3月24日
院長 浦風雅春(うらかぜ まさはる)
事業内容 病院事業、健診センター
診療科目 内科、外科・胃腸科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、神経精神科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、血管外科 リハビリテーション科(計16科)
主な実績 ・ナイトスクール(地区公民館でのミニ講座や相談会)
・新生児助産師訪問
・毎年11月の病院祭(地域住民との交流、平成24年から開催)
・6~11月は女性のための土曜レディース健診を実施
・ホームページから送る「お見舞いメール」
診療受付時間 8:30~11:30、13:00~15:30(一部診療科によって異なる)
勤務時間 8:30~17:15(日勤)、病棟は三交替制
休日 週休二日制、土曜・日曜、祝日(外来)、年末年始、その他年次・特別休暇
ホームページ https://www.kamiichi-hosp.jp/
Facebookページ なし
過去3年間の採用実績 平成28年14人/平成29年17人/平成30年13人
福利厚生 家賃補助、保険(健康、雇用)、公務災害補償基金、資格支援(認定看護師)、子育て支援(院内保育所)、ビアパーティ、忘年会

Comments

comments