上市町ではたらく

アミューズメントパークのようなコンビニ

ファミリーマート上市中央店(元・サークルK上市中央店)

上市町役場の前にあるコンビニエンスストア。平成29年1月13日にサークルKからファミリーマートにブランド転換した。店内には工夫を凝らしたPOPや商品が充実し、ほかのコンビニエンスストアとは異質な、まるでアミューズメントパークのようなワクワクする雰囲気に包まれている。イベント時にはスタッフがコスプレでお出迎えするなど、とにかく楽しさであふれたお店。サークルK時代から、店長である久我さんのファンだというお客さんも多く、常に人が途切れることがないほどにぎわっている繁盛店だ。

店長 久我奈美子さん

店長 久我奈美子さん

スタッフのみなさん(右下が久我さん)

スタッフのみなさん(右下が久我さん)

 

(※以下、本文はサークルK時代、平成26年4月の情報です。)

販売力1位の実績のヒミツ

売り上げ全国1位、V7達成中のおでんのPOP

売り上げ全国1位、V7達成中のおでんのPOP

――まずこのPOP、すごく目を引きますね。商品もすごく充実しているし…お店づくりの秘訣は何ですか?
「ご来店いただいたお客様にワクワクしてお買い物を楽しんでいただきたい」っていう思いが1番なの。普通のコンビニと比べてアイテム数はすごく多い。例えばパンの種類は日替わりで交互に取っているものもある。限られたスペースでより多くの商品を配置するために、棚を高くしてPOPで目を引くっていう工夫をしてるの。目立つ大きな販促物も実はほとんど段ボールとか布などの廃材や、ダイソーで買ってきた画用紙とかで、極力お金をかけずに作ってる。バックヤードの引き出しには、1年分のPOPを作ってストックしてあるのよ。
――すごい! 全部手作りなんですね。繰り返し使えるようにラミネートもされてる…。では、ここならでは、で買える商品ってどんなものでしょう?
オリジナル商品も充実してるし、果物とか地酒、絵本、仏花かな。仏花は年中置いてあるから喜ばれるよ。地酒も、我酔楽(がすら)や白萩、満寿泉など地元のものを取り揃えているので、おみやげにしてもらいたい。地域密着のお店として、自分だけの利益を追求するのではなく相手にも儲かってほしい。「win-win」ね。あと、おでんや恵方巻、クリスマスなどイベントごとの企画やKNBタイアップのお弁当などは、実は富山地区のサークルKサンクスでは販売力ダントツ1位なん。特におでんはこだわりを持って仕込んでいて、オペレーション(計画)以上の手間暇をかけている。だから美味しいって言われるし、サークルKサンクス売り上げが全国1位、全社おでんのキャンペーンでV7達成中。

通常より高い位置まで商品がある店内

通常より高い位置まで商品がある店内

――え~!! どうすればそんなに販売力が上がるんですか?
普段、PTAやボーイスカウトなどボランティアで頑張っていることで人脈が広がって、久我ファンになってくれる人が多く、お店に会いに来てくれるのよ。私と喋りたくて来てくれる人も多いしね。集いの場としての役割を担っているのかもしれないね。
――なるほど~。「ここに来れば久我さんに会える」と。久我さんの人柄ですね。

お客様満足度を高める店づくり

コーヒーにも「真心」という付加価値を

コーヒーにも「真心」という付加価値を

――店づくりで力を入れているポイントは?

接客には1番力を注いでるね。新人研修で必ず言うのが、「あなたの笑顔と真心を添えて販売してね」っていうこと。お客さんは安い商品を買いたければ、スーパーに行けばいいし、急いでいるなら自販機がある。でも「ここでは商品だけを売るのではなく、あなたの真心も一緒に添えてね。値引きしてあげるのも嬉しいかもしれないけど、あなたの真心添えて接客したコーヒーはお客様にとって、とっても美味しいと思うよ」って言ってスタッフを育てる。そうすることで、100円のコーヒーにすごく付加価値がつくんね。テレビでキャビンアテンダントがいびきのうるさいお客様に、ほかのお客様に迷惑だからと直接注意するのではなく「お寒くないですか?」「のどが渇いていませんか?」と声をかけてさりげなく起こすのを見て、私も接客のプロとして、相手に心地よくお買い物をしていただきたいなと思った。
――お客様みんなのことを思って、ですね。
うん。声掛けも、押し売りじゃなくて「揚げたてです」や「セール中です」という「いい情報」をお知らせするつもりで言えば、こちらも心地よくできる。それが真心教育だね。儲けようというんじゃなくて、いろんな商品をお客様に買っていただいて喜んでもらいたい。コンビニの社会的地位は低いけど、ホテルの従業員のようにお客様満足度を高める店づくりをしようという気持ちでやってるの。だからスタッフにも、若い子が「バイトじゃなく社員です」と胸を張って言えるように、社会保険などで社会的地位を確立してあげたい。接客のプロとしておもてなしすることを教える。お客様から「いつ来てもスタッフの対応がすごくいいね」って、私じゃなくてスタッフが褒められたときが1番嬉しい。他店との差別化を図るために、会社独自でスタッフ向けのおもてなしセミナーを企画しています。スタッフがおもてなし集団化し、更なる接客のプロを目指します。

女性スタッフのきめ細かいサービス

女性スタッフのきめ細かいサービス

――接客のプロ! 確かに、いつも明るく元気な職場ですよね。
楽しい職場だよー。お客様から「いつも元気やのぉ」って言われるし、たまに引かれてしまうこともあるくらい(笑)。
――(笑)。ほとんどが女性スタッフですか?
そうね。女性の多い職場で、全12人中男性スタッフは3人。細かい仕事が多いから、女性に向いてるの。夜中のシフトもあるけど、女性が多い方が売場が整うっていうこともあるね。あと、実は子宝に恵まれた職場なのよ。ここで働いたり、他店から応援に来たりした女性スタッフが妊娠することも多くて。おめでたになることは喜ばしいのだけど、お店としてはちょっと困ることもある(笑)。
――久我さん自身、4人の息子さんがいるママですもんね。

頑張りのルーツ

お店は「役場前」交差点の角にある

お店は「役場前」交差点の角にある

――お店の立ち上げはどんな風だったんですか?
元々この場所にはセーブオンがあって、私はそこのバイトをしていたの。で、道挟んだ向かい、いまクリーニング店がある場所にサークルKがあった。上市に引っ越してきたばかりで3番目の子どもも2歳と小さかったし、最初は単なる1日4時間のアルバイトのつもりだったの。で、入って4か月で4番目の子を妊娠して、産まれるギリギリまで働いた。子宝のルーツは私かも。出産後は2か月で復帰して、いつの間にか経営者になっていたの(笑)。でもその1年後にセーブオンが撤退を決めて…。友人のつてで堀田社長から声をかけられ、平成16年8月にサークルKの店長をすることに決めた。30代後半で乳飲み子を抱えて、周りには「絶対無理でしょ」と言われたけどやってきた。立ち上げはいっぱいいっぱいで苦しかったけど、「女性だからできない」というのではなく、「できる人がやればいい」と思っていろんなことに挑戦してきたよ。男性の中で自分1人でも怖くない。PTA会長も、男女共同参画推進員でも上市の代表を務めたくらい。

店内に飾られた様々な表賞状

店内に飾られた様々な表賞状

――凄すぎです…。どうしてそんなに頑張れるんですか?
多分、人からやれって言われたことはしないと思うね(笑)。自分がやりたいことをやってきた。小さい時は「おはよう」も言えないくらい引っ込み思案だったけど、小学生のときにある先生に出会って、答えられたのを褒められたことが自信になった。4年生のとき、100ページある大学ノートが配られたの。そして、「好きなことを好きなだけ勉強して来られ」っていう自主性の宿題を出され、5ページ書くとシールが当たったんね。だから人の2倍努力して、毎日5時間かけて10ページやっていった。その時からエネルギーがあったのかも。
――小学生で5時間勉強って…(絶句)。
今も精一杯頑張っとるよ。その時その時で一生懸命。よく、久我さんだからできる、できて当たり前とか言われる。過去の自分の成績がライバルだから、それに勝つことが目標。選択肢があったら難しい方、辛い方を選ぶ。自分で自分の背中を押すのよ。若い時の失敗は恥ずかしいことじゃないからね。やらないで後悔はしたくない。いつもしんどくて…、だけど、前だけ向いて突き進む。
――力強い言葉ですね。励みになります!

手が足りない際に派遣できる人材を育成

母の日前には駐車場でカーネーションを販売

母の日前には駐車場でカーネーションを販売

――今後、挑戦したいことは?
まだまだお店も増やして、企業として成長していきたい。これまでは接客のスペシャリストになってもらいたいという思いでスタッフを「認定サブマネージャー」に育ててきたけど、これからは店長として働いてくれる人を育てたい。次のスタッフは今のスタッフが育ててくれるように。本当は現場が好きで、接客したり売場作りをしたいけど、立場上、教育担当したり経営をマネジメントする比率が高くなってきています。早く任せられる店長を育てたいな。勤務時間はシフト制で、仕事のできる人が優先です。同じ給料を払うとしたら、お客様に迷惑はかけられない、お店のレベルを落としたくないという理由があって、採用時にはどんな働き方をしたいのか聞いているの。いま、上市の他に6店舖計90人のスタッフをまとめていて、現場を回している。5年後、10年後の夢としては、どこの店も人が足りないことが多いから、余力を持ってスタッフを派遣できるように人材育成したい。本部からの支援はあるけど東京からの派遣だからすごく時給が高いの。それを自社で人材派遣部門も併せ持ち、サークルKのブランドイメージを上げるように全体が手を取り合って互いに高めていければいいなと思って。そのために、他の会社の店長やリーダーさんとの交流会とかを企画して連携を取り、切磋琢磨しているの。専ら尻を叩く立場ですけど(笑)。
――なるほど。しっかりとした目標に向かって進んでおられるんですね。今日はお話が聴けて良かったです。ありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。

若手社員の声

毛利 貴之さん

毛利 貴之さん

将来店長になりたいと1月に入社した毛利貴之さんは、真面目で、幹部社員候補。「初めにおでんの販売数に驚きました。お客様がひっきりなしに購入されます。中には大きな鍋を持参される方も。『サークルKサンクスおでん販売数全国一位』に納得です。別の鍋で煮込んで味をよく染み込ませてから販売する、大量に購入される方にはタッパーをお貸しするなど、地道に長い年月をかけてコツコツと行ってきた結果だと思います。2月の節分には店長を始めスタッフみんなで恵方巻を大量に販売しましたが、それもお客様のご自宅に配達するなどしていました。そしてやはり1番大切なことは接客です。スタッフ一人一人が家族や知り合いに接するようにフレンドリーに接客しています。お客様の立場に立って、当たり前のことを当たり前に行っていくことが、お店の繁栄に繋がっていくと思います。私はまだ当店で勤務して数か月です

久我佑樹さん

久我佑樹さん

が、他のスタッフのようにお客様に愛されるよう、一歩ずつ前進して、地域の皆様に愛されるお店を目指していきたいです」と話す。
また、久我さんの次男で大学生の久我佑樹さんは、「勉強と部活の合間に、アルバイトをしています。大会や遠征も多いけど、お小遣いも必要だから頑張っています。時間をやりくりして、空いた時間にアルバイトできるからいいな」と話す。親の背中を見ながら一緒に働くことができるのは、いきいきと働いている久我さんの姿を見ているからに他ならない。

お客さんからの声

毎日訪れるという70代の女性客は、「店長はじめ皆さんの接客が1番素晴らしい。笑顔で。店長の久我さんの指導がいいからだね。何か探してるとそばへ来て教えてくれ、親切味がある。場所的にも入りやすいから、スーパーへ行くと安いけど、ここでイチゴや牛乳、ヨーグルトなどを買いに来るの」と話してくれた。
また、1人で自転車に乗って買い物に来ていた10歳の男の子は「たまに来るよ。10円の駄菓子とか、安いものがいろいろあるから」と話し、30代の男性は「入りやすい場所にあるのと、仕事場が近いから毎日来てる。スポーツ紙の部数が多い。パンの種類も多くて、好きなパンが置いてあるのもいい。今日だけでこれで3回目(の来店!)」と話してくれた。

拡大コピーして作られたプリンのPOP

拡大コピーして作られたプリンのPOP

フェルト製の巨大焼きとり

フェルト製の巨大焼きとり

店内に一歩足を踏み入れると、商品の量やPOPに驚かされます。「こんなのを考えられるなんて、すごい!」と思わされる、巨大なプリンや焦げ目の付いた巨大焼きとりなどの数々…。POPのアイデアは久我さんが出し、イメージをスタッフに伝えているそうです。「見て見て~」と訴えかけてくるPOP達を見て、サービス業であればどんな職種でも参考になる部分が多いのではと思いました。ほかにも、「人気のあるお店づくり」のポイントを大盤振る舞いで教えてもらえました。とても参考になりますが、決して誰にでもできることではないと思います。久我さんに会うと、「こんなに頑張っている人がいるんだから、私も頑張ろう」と元気をもらえますよ。そこにこそ、集客の秘訣があるのかもしれませんね。

●DATA●

企業名 ファミリーマート上市中央店(元・サークルK上市中央店)
住所 上市町横法音寺82-1
電話番号 076-473-5555 
FAX番号 076-473-5555
E-mail Kuga.naruwa@gmail.com
設立年月日

平成16年8月29日
平成28年5月20日 リニューアルオープン
平成29年1月13日 ファミリーマートにブランド転換

代表 久我奈美子
事業内容 コンビニエンスストア業務(商品の品出し、陳列、発注、レジ接客、その他)
主な実績 6店舗経営
資本金 300万円
勤務時間 1日24時間のうち8時間(週40時間)程度、残業あり。
(早朝や夕方の短時間アルバイトや土日のみ、
平日週3日の半日、週1~2日の勤務も可)
休日 シフト制による。年間105日、その他有給休暇など。店舗は年中無休
ホームページ なし
Facebookページ https://facebook.com/namiko.kuga30082/
主力製品・商品 おでん(サークルKサンクスでの売り上げが全国1位をV7達成中)、
お弁当、ドリンク、雑誌、新聞、カウンターフーズ
過去3年間の採用実績 平成24年3人/平成25年6人/平成26年4人
福利厚生 / 従業員特典 保険(健康、雇用、労災)、厚生年金、資格支援、子育て支援

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