上市町ではたらく

オリジナルの着物で自分だけのスタイルを提案

ギャラリーまつだ

商品やディスプレイが現代風のおしゃれな呉服ギャラリー。新しいデザインの個性的なオリジナル着物を扱っているため、ほかの人とは一味違う、自分だけの着物を着たい人におすすめ。呉服関係のものなら何でも揃い、家族の着付け無料サービスや成人式の前撮りサービス、振袖クリーニング永久無料など、アフターサービスも万全。若杉新交差点の近くにある。

店主 松田 正彦さん(67)

店主 松田 正彦さん(67)

人の目を引く魅力ある着物

左が大島紬、右が京友禅の長襦袢

左が大島紬、右が京友禅の長襦袢

――着物の魅力ってどんなところですか?
 人の目を引く、注目されるってところです。通り過ぎた人が振り返って見ることも多いですね。あと、着た感じや着心地によって気分が変わります。正装用だと自分自身の気持ちも引き締まり、着物によっては楽しくなったり、ラフな気持ちになれるものもあります。
――ラフな気持ちになれる着物?
 はい。丸山正(まるやまただし)さんという作家さんの作る着物で、「黒物着(くろものぎ)」といいます。シックな無地のアースカラーなんですが、柄物以上に目立ち、人の目を引く不思議な魅力があります。

丸山正さんの「黒物着」

丸山正さんの「黒物着」

石川さゆりさんが紅白に出た時の衣装として着たこともあるんですよ。丸山さんは元々画家で、長野に工房があります。本当に自分の気に入ったものしか作らないから、数ができないんです。私が惚れ込んで取り寄せているので、北陸での販売はここだけですね。丸山さんは富山市のギャラリーNOW(ナウ)で天井から帯を吊り下げるなどの変わった個展を開催したり、樂翠亭(らくすいてい)美術館で、「巻き付けショー」を開催したりしています。
――本当に、シックでかっこいい感じの着物ですね。
 はい。モダンかつファッショナブルな印象を与えるので、若い人が洋服を着るような感覚で着られるのがいいですね。また、ほかと差別化できる商品なのが、川口暁風(ぎょふう)さんの着物。発色がきれいなドイツの染料を使用しているので、鮮やかな色遣いにインパクトのある柄が特徴です。「緞子(どんす)」といって光沢のある生地に染めるので、従来の着物とは格段に違った着物に

川口暁風さんの着物

川口暁風さんの着物

なります。ほかの人とは一味違う「自分だけの着物」を着たい人におすすめですよ。サウジアラビアの富豪が日本に来た時に何着も買って行って、ガウンのように羽織っているという逸話もあります。

お客さんが満足できる商品を提供

手持ちの着物の相談もできる

手持ちの着物の相談もできる

――着物の魅力って奥が深いんですね。
 そうです。もし独身の人が新婦さんの友人として結婚式に出席する際は、「絶対に着物来てかれ」って言います。どんないいドレスより目立つし華やかだから。洋服は流行り廃りがあるけど、着物はそうじゃない。流行を追ったものもあるけど、それはごく一部。帯や小物の合わせ方で変えられます。太ったからと言ってサイズ直しをする必要もない。お母さんの着物を娘さんが成人式に着る人も多いですよ。帯だけ娘さんの感覚で買ったり。帯を変えなくても、帯締め、帯揚げ、重ね襟などのポイント小物を変えるだけで十分今どきのテイストに持っていける。着物を買ってもらった方が売り上げにはなりますが、古いものを活かしながら今の人に着てもらうっていうのも私たちの仕事だと思っているので、その家に合った着方をしてもらえればいいと思います。
――独身女性は振袖で、既婚の方だと訪問着になるんですよね。
 そうです、ミセスは訪問着です。訪問着は格調高いので、結婚式やお宮参り、入学式や卒業式などお子さんの行事にもいいですね。特に小学校の入学式に着物を着る方の割合が多いです。富山県ではお嫁入りの時に着物を作る家が多いせいもあると思います。中には、卒園式と入学式で別の着物を着る人もいますよ。
――えっ、それは2枚持っているということですよね。すごい…。私、多分すごく基本的なことが分かっていなくて申し訳ないのですが、訪問着と付け下げ(つけさげ)ってどう違うんですか?

加賀友禅の訪問着の柄

加賀友禅の訪問着の柄

 その違いをよく分かっていない人は多いです。付け下げというのは、訪問着よりカジュアルな着物。訪問着より柄を少なく簡単にしたもの。同じ「花」と言っても種類が違うんです。訪問着は「牡丹」で、付け下げは「椿」だったり。訪問着に比べると付け下げは柄があっさりしているので華やかさには欠けますが、結婚式などで着られないこともない。ちょっとしたパーティやお食事など、訪問着と同じような使い方をしている人も多いですね。
――そうなんですか。華やかなのが訪問着なんですね。
 訪問着は、使われている技術や柄の量によって、値段が違ってきます。総柄で、細かい工程が入っていると高い。まずその違いや用途を説明して、お客さんが納得した上で買ってもらいたいんです。裾にちょっと柄が入っているだけの加賀友禅もあります。ちゃんとした説明をせずに販売しているお店もあるため、間違ったものを買っている人や、着物、帯、長襦袢(ながじゅばん)をあちこちで買う人もいる。いろんな店で買うと合わないんですよね。着物を買う際の注意点としては、①きちんとした説明を受ける。②1つの店に決めて買う。そうでないと、誰一人お客さんの持っているものを把握できないので。③信頼できるお店で買う。その3点が大事です。
――なるほど~。
 訪問着と言っても、インクジェットでプリントしたペラペラな生地のものもあります。これは見たら分かります。いろんな価格帯で商売をしている店が扱っているので、たまに格安で売られている着物があると注意して見ることが大切です。うちみたいな小さい店は良い物を扱おうと本当に気を遣っています。物が悪くてクレームが来たら嫌なので、商品の質にこだわって、良い物をできるだけ安く仕入れています。お客さんの予算に合わせるため、問屋さんとの駆け引きも必要です。これは、という物は無理してでも仕入れます。金額的なものよりも、お客さんが着て満足できる商品を提供したいんです。騙して売るとか、そういうことはしたくない。嘘をつかない商売なので、ありがたいことにリピーターになってくださる方も多いです。お客さんとは、家族ぐるみのお付き合いをしています。

普段できない体験を企画

経験豊富なスタッフが相談に乗る

経験豊富なスタッフが相談に乗る

――ギャラリーまつださんの強みを教えてください。
 個性豊かなオリジナルの着物がたくさんあること。衣装としての着物の可能性を探り、常に新しいデザインの着物を提供しています。どこにでもある普通の商品ではなく、自分の気に入った商品。「ギャラリーまつだじゃないと、この着物は無いよね」って言われる、ほかでは絶対見られないような着物ですね。お買い上げ特典として、ご本人とご家族全員の着付け無料サービスをしています。着付けから着用後の預かり、クリーニング、お届けまで無料で行っています。お客さんはタンスから出し、タンスにしまうだけ。手間がなくて嬉しいと喜んでもらっています。
――充実したアフターサービスですね。
 娘が、着物の着付け教室も開いていますよ。うちのお客さんに、自分で着物を着られるようになってほしいので、買われた人は着られるようになるまでマンツーマンで、随時開催しています。参加は無料。時間が経つと忘れたり下手になったりするので、いつでも来てもらえればという感じで受け入れています。
――着付け教室、いいですね。買っていない方も習えるんですか?
 はい、顧客以外もおられます。その場合は、1回500円で月3回、着られるようになるまでです。今は20代から60代までの方が来られています。また、お客さんにできるだけ着物を着る機会を増やしてあげたいので、顧客向けに、着物を着てのイベントや食事会、旅行を企画しています。浴衣のビアガーデンとか、京都旅行では清水寺の迎賓館で森清範(もりせいはん)貫主(かんす)と会ったり、奈良の東大寺では大仏さんの上まで行けたり…。
――すごいですね! 清水寺の森清範貫主と言えば、「今年の漢字」を筆で書かれることで有名な方ですし、東大寺の大仏さんの上って…。
 イベントや食事会は結構どこの店でもやっているんだけど、うちは通常は非公開で行けないところに行ったり、会えない人に会ったり、普段できない体験をさせてあげられるんです。来年2月にはバリ島で京都の作家さんの個展があるので、それを見に行きます。国賓扱いでパトカーに先導してもらっての移動になります。
――えー! VIPですね。
 そういった体験も着物自体も、ほかのお店には真似のできないものをと考えています。

敷居のない呉服店

入口に飾られた干支の置物

入口に飾られた干支の置物

――松田さんは、どうしてこの道に入られたんですか?
 高校卒業後は会社員をしていたんですが、手伝いに行った親戚の着物問屋で着物の美しさに魅了され、昭和47年、24歳で脱サラしてこの道に入りました。最初はお客さんの紹介で訪問販売をしていましたが、信用になる店舗を作ろうと思って、ここで開いたんです。昔からの呉服屋っぽくはしたくなかったので、じゅうたんを敷いてギャラリーのようにしました。
――だから店名に「ギャラリー」と入っているんですね! 店内の装飾もおしゃれですもんね。
 着物に限らず、カメオ展や博多人形展など、芸術性の高い物の展覧会も開いたことがあります。呉服屋は敷居が高いと思われるので、いつも「バリアフリーなので敷居はないですよ」と言ってるんです(笑)。
――確かに(笑)! 玄関にも段差がないですもんね。
 年に6~7回展示会をするんですが、春と秋には呉服、バッグ、ジュエリー、寝具を総合して「祭り」を開いています。京都から取り寄せたおばんざいを好きなだけ詰めてもらったり、輪投げ選手権やゲームをしたりするので、いろんな人に遊びに来てもらいたい。「こんなふざけた呉服屋は他にない」と思われるように、お客さんのところにご案内に行くときは変装して行きます。今年は私が板前、娘が割烹着姿のおかみさんに扮して行きました。お客さんが喜んでくれるのが嬉しかったです。
――楽しそうですね! では、今後挑戦したいことを教えてもらえますか。
 銀座で、100人ほどの男性が着物を着て歩いたりするというイベントがあったんです。そういうイベントを富山でも開きたいですね。男性用の着物で、礼装用じゃない普段用の袴とかもあるんです。自分なりの着こなしを楽しむ人も増えているので、これからが楽しみです。
――男性にも着物の文化を浸透させていかれるのが楽しみですね。松田さん、今日はどうもありがとうございました。
 こちらこそ、ありがとうございました。

1番きれいに見えるコーディネート

村中まりさん

村中まりさん

着付け教室を担当するのは、京都で着付けを学んだ、松田さんの娘の村中まりさん。オリジナルの帯結びは100種類と豊富で、レパートリーの中から、お客さんや着物の雰囲気に合わせて作ります。着付師範の免状を持つ、母の厚子さんもお手伝い。「着付け後は、美しい立ち方など、着物の立ち居振舞いを教えます。常にみんなの注目を浴びて、いつもほめてもらえるように、その方が1番きれいに見えるようなコーディネートをしてあげるのがうちのモットーです。今後は、着付け教室を大きく展開したいです」とまりさんは話します。

バッグなどの小物も揃う

バッグなどの小物も揃う

杉本工業所による石の看板

杉本工業所による石の看板

ギャラリーまつださんの振袖はフルセットから一品ものまで豊富にあり、着付けに必要なものが全て含まれたフルセットは28万円から。そして、着付けに加えて成人式の前撮りサービスもあるそうなんです! お店で着付けをした後、車で立山町にある「濱野写真スタヂオ」へ移動し、プロのカメラマンが撮影。六つ切りサイズの写真2枚をアルバムにして、なんとお店からプレゼントしてくれるそう! いいな~(笑)。前撮りをすることによって、着物に慣れ、成人式当日に慌てずに済むのが大きなメリットだそうです。成人式に高熱を出し、フラフラの中で写真を撮った思い出のある私…。前撮りっていいですね。
着物や帯、帯揚げ、帯締め、ショール、バッグ、草履などの小物は計200点以上揃っているそうで、着物のことならトータルでおまかせできるのが頼りになります。
ちなみに、お店の看板は石でできた重厚なもの。杉本工業所さんで作ってもらったそうです。
「ご縁」と「五円」をかけた「五円セール」も年に2~3回やっていて、上市町や立山町、滑川市、富山市の水橋や新庄などに配達される新聞の折り込みチラシに入れることもあるそうです。12月の「日本一早い福袋」のチラシを入れた日には、開店前から十数人並んでいたほどだとか。エリアの方は、次回のセールをお楽しみに☆

●おすすめ商品●

●DATA●

店舗名 ギャラリーまつだ
住所 上市町若杉新22−1
電話・FAX番号 076-472-4596
営業時間 10:00~19:00
定休日 木曜、お盆、年末年始(事前予約で対応可)
駐車場 13台
ホームページ なし
Facebookページ なし
メニュー 呉服全般、和装小物、着付け教室、寝具
設備・情報 店内禁煙、じゅうたん、予約可
代表 松田正彦
オープン年月日 創業 昭和47年4月
オープン 平成5年4月


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