上市町ではたらく

いちごの濃い味が楽しめる「紅ほっぺ」が大人気

稲葉農園

「つるぎの味蔵」の近くにあり、スーパー農道から直売所の看板が見える農園。元々は上市産のコシヒカリや特産であるサトイモの生産農家だったが、現代表の稲葉悟さんが平成26年の1月からいちご「紅ほっぺ」の生産を始めた。適度な酸味により甘みが引き出され、いちごの味が濃く感じられる「紅ほっぺ」は県内でも数えるほどしか生産農家がなく、人気。直売もしていて、自分で摘み取ることができる(6月上旬で終了)。平成27年は2月から予約販売を開始。

稲葉悟さん(41)
稲葉悟さん(41)

嬉しい予想外な豊作

かわいい置物に心が和む

かわいい置物に心が和む

古野「稲葉さんはいつから農業を始められたんですか。」
稲葉さん「家は代々農家をやっていて、上市産コシヒカリやサトイモなどを作っていました。僕は25~26歳のときまで、富山市の建築会社でサラリーマンをしていました。次男なので農家を継ぐことは頭にありませんでしたが、ハードな仕事であまりに休みがなく、辞めたんです。そんなときに家業を手伝うようになり、自分に合っていて楽しいと思えたんです。ちょうど、兄が他に好きな仕事を見つけたため、僕が継ぐことになりました。」

いちご「紅ほっぺ」

いちご「紅ほっぺ」

古野「お互いにいい方向へ進んだんですね。」
稲葉さん「そうなんです。農業って冬が休みなんですが、僕はスノーボードをするのが好きだからそれもちょうど良かったんです。」
古野「それで、いまは稲葉さんが稲葉農園さんの代表となられたんですね。いちごの生産はいつから始められたんですか?」
稲葉さん「今シーズンからです。去年(平成25年)の秋に植え、今年(平成26年)の1月から収穫できるようになりました。」
古野「いちごを始められたきっかけは?」

直売されている紅ほっぺ

直売されている紅ほっぺ

稲葉さん「友達が、射水市でいちご農家をしていたので行ったときに、すごく美味しかったんです。完熟した甘いいちごの味が衝撃的でした。『紅ほっぺ』という品種でハウスで作られるいちごなんですが、直売なので市場にはあまり出回らないんです。酸味があって甘味を引き立て、地元の人から好まれる味ですね。寒さに強い品種なので、暖房をあまりかけなくていいんですが、その代わり数ができない。県内には数えるほどしか農家がなく、希少なんですね。うちには元々、米の苗のハウスがあったからそんなに投資しなくても栽培できると知り、始めてみようと思いました。初めての年だから家で食べれればいいかな、ぐらいに思っていたんですが、今年の冬は特に暖かかったため、たくさん実がなって、まさかここまで売れるとは予想外でした。」
古野「初年度からうまくいったということですね。すごいですね。」

いちご狩りのコツ

1パック分を自分で摘むこともできる

1パック分を自分で摘むこともできる

古野「いちごは稲葉農園さんで直売されているほか、滑川市などでも販売されていますよね。」
稲葉さん「そうです。上市ではカミールのスーパー、滑川ではみうらぱん、くじら堂では小さいいちごや形の良くないものをジャムに使われています。」
古野「どうして置かれているお店にパン屋さんが多いんですか?」
稲葉さん「僕がパンを好きだからです(笑)。パンを買いに行っていちご農家だと話すと、じゃあ置いてみようかっていう話になって…。パンといちごと物々交換しているような感じです。」
古野「そうだったんですね(笑)。委託販売の場合はもうパックになっていますが、こちらでは自分で摘むこともできるんですよね。」

いちご狩りした園児からのお礼の絵

いちご狩りした園児からのお礼の絵

稲葉さん「はい。1パック600円で、自分で摘んでもらうこともできます。知人や子どもの保育園の先生などが直売に来てくれました。保育園の園児たちを招いていちご狩りも体験してもらいましたよ。」
古野「自分で摘むことができると嬉しいですよね。良いいちごってどうやって見分けるんですか?」
稲葉さん「よく、形で判断されることが多いんですが、実は形で味はそんなに変わらないんです。大きさも関係なく、大小どちらも甘い。ヘタが元気でピンとしたもの、ヘタの付け根の部分が盛り上がっているものが甘いです。」
古野「なるほど。色がツヤっとしたものはどうですか?」
稲葉さん「ツヤっとしたものの方が美味しいですね。」

ヘタの元気さと付け根が美味しさの鍵

ヘタの元気さと付け根が美味しさの鍵

古野「そうなんですね~。美味しいいちごを作るために工夫されているのはどんなことですか?」
稲葉さん「水をやりすぎると実が水っぽくなるので、やりすぎないよう注意しています。あと、外気温が30度になるとビニールハウスの中が40度くらいに上がって、いちごがダメになってしまうので、温度管理には気を付けています。」
古野「水をやりすぎると水っぽくなるって、初めて知りました。勉強になります!」

農園カフェのオープンに向けて

現在の休憩スペース

現在の休憩スペース

古野「いちごはいつまで食べられるんですか?」
稲葉さん「もう終わりの方なんです。実が終われば株を刈り取ってしまいます。」
古野「刈り取られるんですか。来年は…?」
稲葉さん「苗用に育てているのがあるので、それを秋に植えます。」
古野「そうなんですね。秋になると、今度はサトイモやコシヒカリの時季なんですよね。」
稲葉さん「はい。10月・11月は毎日のようにお客さんが買いに来られます。サトイモは大和(やまと)といって、煮ると粘りが出て柔らかく、煮物や田楽などにおすすめです。ちなみに、いまの時季はホタルが見えて綺麗ですよ。」
古野「いいですね~。稲葉さん、今後チャレンジしてみたいことは何ですか?」
稲葉さん「カフェスペースを作って、誰でも気軽に来てもらえるようにしたいんです。この周辺には、ちょっとお茶することができるお店が少ないので。」
古野「カフェスペースができたら、お客さんに喜ばれそうですね。」

奥さん手作りのいちごチーズタルト

奥さん手作りのいちごチーズタルト

稲葉さん「最初に思いついたのは、自分たちが作業の合間に休憩するスペースが欲しいなと思ったからなんです。でも、もちろんお客さんにも来て欲しいですね。うちの奥さん手作りの、こういったお菓子などを出す予定です。」
古野「美味しいです! カフェスペースはいつごろ作られる予定ですか?」
稲葉さん「なるべく早く作りたいですね。」
古野「カフェ、楽しみにしています。稲葉さん、今日はどうもありがとうございました。」
稲葉さん「こちらこそ、ありがとうございました。」


50年前からのガーベラ

50年前からのガーベラ


記念に一枚

記念に一枚

スーパー農道から見える「コシヒカリ、サトイモ直売」の文字、ずっと気になっていたんですが、今回初めてお邪魔させてもらえて嬉しかったです。いちご「紅ほっぺ」は、口に入れた瞬間に甘い香りが口いっぱいに広がり、甘酸っぱく、いちごの味がしっかり濃く感じられました。今年は時季がもう終わってしまったのが残念ですが、来年をお楽しみに…。
そして農園の魅力はこんなところにも。ハウスの横に珍しいガーベラが植えられていたんですが、なんと50年前に稲葉さんのお父さんが高校の先生にもらった株を大切に育てられているそうです。貴重ですね。稲葉農園さんの周辺は開けているので眺めが良く、カフェができれば、もしかして剱岳を見ながらお茶を味わう、ということもできるかもしれませんよ。楽しみですね♪

●DATA●

農園名 稲葉農園
住所 上市町広野新1144
電話番号 076-472-4776
E-mail lakers-32@sk9.so-net.ne.jp
代表者氏名 稲葉悟
営業時間 9:00~18:00(LO19:30)
休日 不定
駐車場 3台
ホームページ なし
Facebookページ なし
メニュー 上市産コシヒカリ、サトイモ、いちご
設備・情報 予約可

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