上市町ではたらく

綺麗になる喜びを味わえる洋服店

FASHION LODGE ii(ファッションロッジアイアイ)

婦人服を中心に扱う洋服店。お客さんに綺麗になる喜びを味わってもらいたいと、着ると年齢よりも若く見える洋服を提案している。既製服が体に合わない人のために、買われた洋服の丈直しや幅詰めなどをサービスし、喜ばれている。代表の伊井謙治さん(65)と奥さんで店長の妙子さん(67)、息子の秀一さん(36)が家族で協力して経営。お店は上市町役場の前にある。

店長 伊井 妙子さん(67)

店長 伊井 妙子さん(67)

大手メーカーと組んだファッショナブルな店

上市町役場前の路面店

上市町役場前の路面店

――オープンの経緯を教えてもらえますか?
 元々、新町通りにある本店で呉服と単価の安い軽衣料をやっていました。昭和57年にパルがオープンし、キーテナントとして入るのか、婦人服専門店でやっていくのか、メインの通りに路面店を出すのかという選択に迫られたんです。当時はウインググループに入っていて、大阪のレナウン(東京に本社を置くアパレル企業)と付き合いがあったため、婦人服専門の路面店として昭和63年にオープンしました。剱岳をイメージして看板を山の形にし、店名に「ロッジ」と入れて、「伊井」を「ii(アイアイ)」にしたんです。オープニングは大阪からモデルを10人連れてきてファッションショーもしました。
――上市でファッションショーってすごいですね!
 上市ではそういうのが珍しかったですね。「東京デザイン」を富山に、という思いでしたが、実際は東京3:大阪3:神戸3でスタートしました。今は東京がメインですよ。

広い店内のディスプレイも参考になる

広い店内のディスプレイも参考になる

――どんなお店を作りたいと思われたんですか?
 家族でできる範囲で、路面店でファッショナブルな店を作りたいと思いました。「買って良かった」「もう1回来てみたい」と言ってくださるリピーターのみなさんに支えられています。
――お店をされる中で大変なのはどんなことですか?
 ファッションは1シーズンも2シーズンも先駆けての注文になるんです。半年前のコレクションを見て、売れるだろうというものを予約して売る。常に流行のファッションを予想しないといけないことですね。

若く綺麗になるファッション

若く綺麗になる洋服を提案

若く綺麗になる洋服を提案

――お客さんに対してのサービス方針は?
 うちは提案型なんです。お客様の好みに応じて、「これを着たらもっと若く見える」ファッションの提案をしています。お客様それぞれの個性があるので、決して流行っとるからと勧めることはありません。店長に相談して信頼関係の中で買ってもらう。そういう方たちと一緒にやってきた。生活を楽しくするためには、うちの洋服を着て綺麗になってもらって、明るく楽しい気分になってもらいたい。実際に着て周りの人や旦那さんに見てもらう喜び、持っている喜び、綺麗になる喜びを持ってもらいたいと思っています。
――綺麗になる喜び、いいですね。どんな商品が好まれることが多いですか?
 昔は体のラインを出して、赤などアピールする色でしたが、7~8年前にチュニックが出て体のラインを隠すようになりました。下もスカートからパンツスタイルになり、色はモノトーンになっています。そうすると、メーカーも手堅いデザインを作ってくるから、店にもそういう物が多くなるんですよ。でも、定番なものも置きつつ、流行に敏感な人たちのためにどんどん冒険して斬新なデザインも常に探しています。斬新なものも何着か取り入れています。
――なるほど~、そうなんですね。年齢的には好まれるものがどう変わりますか?
 20代はちょっと大人っぽいものを買うけど、年齢が重なれば若く見てほしいという思いがあるから自分の年齢よりもちょっと若い物を買う。30代から買ってもらっている人も、ライフスタイルは変わっていないですね。今うちで扱っているのは、婦人服。30代から60代のミセス向けの商品が中心です。
――言われてみればそうですね。若い時は大人っぽくなりたいけど、大人になると若く見られたいっていう気持ち、よく分かります。では、今のおすすめは何ですか?

右がチェスターコート

右がチェスターコート

 インナーでもブラウスでも、ヒップラインまで来る丈長のものが安心感があると人気ですね。この冬はチェスターコート(丈が長いロングコートで、テーラードジャケットのような襟がついたデザイン)とダッフルコート(厚手のウール地でフード付きのデザイン)がおすすめです。
――チェスターコート! テレビで見ました。メンズみたいなデザインだけど、レディースで流行に敏感な人が取り入れていると。でもあれは着こなしが難しそうですね。
 そうですね。普通は難しいと思います。着こなしやインナーとの合わせ方の相談にも乗りますよ。

体にぴったり合わせるお直しをサービス

左から秀一さん、妙子さん、謙治さん

左から秀一さん、妙子さん、謙治さん

――そこに縫いかけのスカートがありますが、お客さんからお直しを頼まれることも多いんですか?
 はい、丈直しや幅詰めなどが多いです。既製品がぴったり体に合うサイズの方もおられれば、袖が長かったり大きかったりする方もおられるので、サービスで直しています。私が東京の服飾学校卒なので、お直しができるのも強みですね。よっぽど解体しなければならない場合は実費を少しいただきますが。全く直しが無い方は1割くらいです。
――直さなくていい人の方がかなり少ないんですか! びっくりです。
 富山とかだと、リフォーム屋さんに頼む方が多いですよね。でも、うちでは、ものを売るだけじゃなく加工もできるということが強みです。せっかくなら、体にぴったり合ったものを着てほしいですから。
――それはお客さんにとってありがたいですね。ところで、婦人服が中心とのことですが、店内にはメンズもありますよね。
 はい。少しありますよ。メンズは息子の秀一が担当です。
――秀一さんにも後程お話を伺いますね。では、今後の展望について教えてもらえますか。
 今のお客さんも大事だけど、店を活性化させるためには新規のお客様も獲得していかなくてはならないと考えています。本当は、若い世代向けの服も入れたいけど、ブランドの移り変わりが激しすぎて難しいんです。若い方も、知らんお店には入りにくいっていうのはありますね。それをいかに知ってもらって来ていただくかが大切です。それについては、今後店を担っていくのは息子なので、息子に聴いてください。

新規顧客の開拓とPR

伊井秀一さん(36)

伊井秀一さん(36)

――秀一さんは、いつからお店に出られているんですか?
秀一さん 元々服が好きで、東京のデザイン専門学校へ行ったとき、周りもおしゃれな人ばかりだったんです。上市町や富山県のお客さんにもおしゃれになってほしくて、10年前に富山へ戻って家の仕事を手伝おうと思いました。メンズの人気ブランドを仕入れて、インターネットで通信販売したり総曲輪のチャレンジショップを出したりもしました。一時期はすごく売れましたが、今は縮小しました。メンズの市場はレディースの半分なんです。女性はいくつになっても綺麗でいたいという気持ちがあり、年齢層も価格帯も広いんですが、メンズは洋服にあまりお金をかけない。しかも、富山には都市部のように私立大学がないので、ファッションに対してそこまで貪欲でないこともあって…。
――そうだったんですね。では、今頑張っておられるのはどんなことですか?
秀一さん 今は接客を担当しているので、お客さんの新しい一面を引き出すことを心がけています。
――今後挑戦したいのはどんなことですか?
秀一さん 母や父の代からのお客さんを引き継ぎながら、新規のお客さんを獲得していきたいです。フェイスブックページも作り、PRに力を入れたいですね。
――わかりました。今日はどうもありがとうございました。
妙子さん・秀一さん こちらこそありがとうございました。


ウェスティのモコちゃん(メス、14歳)

ウェスティのモコちゃん(メス、14歳)

服が好きな伊井さん親子が買い付けてきた商品は、お客さんに自信を持っておすすめできるものばかり。スタイルの提案や組み合わせのアドバイス、お直しまでしてもらえるので、安心してお任せできますね。
「20代はちょっと年上のものを買うけど、年齢を重ねると自分の年齢よりもちょっと若い物を買う」という言葉に納得しました。
モノトーンなど、外れのない洋服もいいですが、いくつになってもおしゃれにしている女性や、赤や黄色といった鮮やかな色をファッションに取り入れて若々しくしている女性はハツラツとして見えます。
女性はやっぱり洋服が好きですよね。私も、一度気に入った洋服があればずっとそこで買い続けます。
お店に入ると、かわいらしい犬のモコちゃんが出迎えてくれますよ。カメラを向けると、ポーズを取りながら(?)どんどん近寄ってきてくれました(笑)。

●おすすめ商品●

●DATA●

店舗名 FASHION LODGE ii(ファッションロッジアイアイ)
住所 上市町法音寺2-1
電話番号 076- 473-0032
FAX番号 076-473-0458
営業時間 10:00~20:00 (日は19:00まで)
定休日 火曜、年末年始
駐車場 4台
ホームページ なし
Facebookページ なし
メニュー 婦人服、メンズ
設備・情報 予約可、カード使用可、ベビーカー持ち込み可
代表 伊井謙治
オープン年月日 昭和63年10月1日

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