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日本製のミセスブランドをお客様の好みに合わせて提案
イイダパトラ
ショッピングタウン・パルの中にあるブティック。「シャンパトラ」の系列で、日本製のミセスブランドを取り扱う。町内外から訪れるお客様の好みに合わせた洋服を一点ずつ仕入れ、頭の先から足の先までトータルでコーディネート。お客様の体型や要望に応じてきめ細かくお直しすることで、さらに気に入って着てもらえる洋服に仕上げている。店長の稲谷由紀美さんは「岡崎店長が大事にしていらした『アットホームなお店』を、引き続き私も目標にしながら、初めてご来店のお客様にも気軽に見て貰えるように店内のレイアウトやディスプレイを工夫しております。皆様、どうぞお立ち寄りくださいませ」と話す。
※インタビューは、2016年8月に前店長の岡崎常子さんに聞きました。岡崎さんのコメントはこちら。「より細くなって華やかに素敵に見えるよう、5歳、10歳若くしてあげられるような洋服を提案しています。」
お客様が集まるホットなブティック
――オープンからの経緯を教えてもらえますか?
滑川市にある高木久男商店の系列店です。ほかに「ウイング」や「シャンパトラ」があり、ここは「シャンパトラ」の上市店として平成4年にパルでオープンしました。平成28年で24周年です。店名が他と違うのは、先代の社長の妹さんの名前である「イイダ」をつけて「イイダパトラ」になったためです。系列店は同じところへ仕入れに行っていますが、各店の店長のセンスで仕入れるため、それぞれ異なる店構えとなっています。
――「シャンパトラ」さんと言えば、店頭にある動物の置物のイメージが強いですが。
うちにもショーウインドウのところにチーターがいますよ。動物はケガをしても自分でなめて治すなど、生命力がありますよね。そういうパワーにあやかっています。洋服でも動物柄はいっぱいありますよ。
――そうなんですね。岡崎さんはいつからこのお店にいらっしゃるんですか?
49歳のときからです。それまでは町内の企業で働いていました。小さい頃から絵を描くのが好きで色彩に興味があり、娘時代に洋裁を習っていたんです。結婚して子どもが幼い頃は、家で洋裁の仕事をしていました。最初は「ピンを打つだけ」、つまり袖や裾の丈を詰めるだけということで、この店が新しくオープンするときに入ったんですが、ほかの人が辞められ、あっという間に店長として1人で働くことになりました。それからパートさんを雇ってこれまでやってきて、本当に助けられました。パルの中にある「SHOES & BAG ひらい」の平井さんを昔からお手本にしています。
――どんなお店にしたいと思われましたか?
一言で言うと、「ホットな店」。みんながちょっと来てお茶を飲んだりお話ししたり。今まで無我夢中でやってきました。お客様もみんないい人で、「あんたがおっから来んがよ(あなたがいるから来るのよ)」と言われると嬉しいから。
――25年間の中で、特にどんなことが大変でしたか?
たくさんあります。最初は自分が未熟だから、忙しすぎて1人ではできないこともありました。でも、周りの人に助けられてここまで来られたことに感謝しています。苦労したからこそ喜びも感じることができます。そういうことを考えたら涙が出てきました。涙もろくなってね…。
――いろいろおありになったんですね。
元々は、恥ずかしがり屋で引っ込み思案だったから、人前に出るのが嫌だったの。でも、お客様の前に出る時は人見知りとか言っていられないでしょう。お客様と接して嬉しかったり、次第に分かってきたこともあったりして、本当に人に助けられて支えられてここまでやってきました。今は毎月の目標を立て、それに近づけるよう頑張っています。
お直しで世界にただ1つの洋服を
――イイダパトラさんではどんな洋服を扱っていらっしゃるんですか?
1番のおすすめは、シルエットと縫製が上品な「LAPINE(ラピーヌ)」です。最高級品のため変なシワができずに着られるのが特長で、ニュースキャスターの方や議員さんがよく購入されます。県内ではうちとダイワデパートで取り扱いがあるだけです。町外からアルプスの湯に来られたお客様がここに寄られて「ラピーヌ」を見つけ、「素敵なブティックね」と言ってお買い上げいただいたこともあります。いいものだと分かっていただけたら最高に嬉しいですね。
次に、個性的で変化のあるデザインが特長の「Eternally Blaze(エターナリーブレイズ)」。素材も手の込んだ、本当にいいものです。うちで取り扱っているものは全て一点ものですが、さらに「私しか着ていない」という特別感がある洋服です。ほかに、ミセスの洋服として人気のあった「Bis caya(ビスケー)」の継続ブランド、「LOOP(ループ)」もおすすめです。ワンサイズですがゆったり着られる作りになっていて、シルエットが綺麗です。肩パットも入っています。これだけのブランドを一手に取り扱っている店は県内でも少ないと思います。
――そうなんですね。お客さんはどんな方が多いですか?
お客様は上市町のほか、立山町、富山市、滑川市、黒部市、魚津市、遠くは高岡市からも来られます。年齢層は結構高めですが、5歳、10歳若くしてあげられるような洋服を提案しています。全て大阪や神戸から仕入れた一点ものです。「あの人に似あうかも」「あの人が好きそう」だとお客様の顔を思い浮かべながら、一点ずつ心を込めて仕入れています。高い服がほかの人とかぶったら嫌ですもんね。どうしてもサイズ違いで2枚になる時などは、1枚を上市のお客様が買われたら、もう1枚を富山か魚津の方に売るようにしています。
――なるほど~。では、どんな場面で着てもらいたいですか?
以前は結婚式や同級会など、ちょっとしたカラーフォーマル(人生の晴れの日のスタイル)な時に着られるようおすすめしていましたが、いまは普段からおしゃれしてほしいと思っています。手や腕が動かしにくい人も、動きやすく伸びる素材を選び、頭からかぶるのが嫌な人には前開きの服をご用意しています。
――お直しもされているんですか?
はい。好きなものは、多少小さくても合わなくても、お直し代を出しても着たいと思われる方が多いです。既製服の脇にマチを入れる、胸が開きすぎる服にはレースをつける、丈が短いタンクトップには下にレースをつける、腕が入らないときやお腹のボタンが留まらないときは横にスリットを入れるなど、要望に応じて直します。まず、直せるか直せないかを見て、足りない分はレースを入れたり、パンツの横でなく後ろにスリットを入れたり、少しデザインを変えることで喜んでもらえることもあります。そんな時、洋裁をしていて良かったと思います。初期にミシンを3台(普通のミシンとロックミシン、糸を2本どり・3本どりできるミシン)買って、全て自分でやっていました。今は店が忙しくなって夜寝る間もないほどになったので、外注に出しています。最近も、「長いフレアスカートをひざ丈にしてほしい」という大胆な依頼がありました。勇気が要りましたが、生地を気に入られての要望だったので、やってみたら喜ばれました。
――他ではなかなかしてもらえないような要望にも応えておられるんですね。
はい。買われたものじゃなくても直すこともあります。その際は、メインで合わせたい服を一緒に持って来てもらい、バランスを見て調整します。昔、テレビで形見の時計をお直しする時計屋さんを見たんです。それから、お客様の思い入れのある洋服をできるだけ要望に応じてお直ししようと思いました。
――お直しによって、その人だけの世界に1つの洋服になりますね。
頭の先から足の先までトータルでコーディネート
――洋服以外にもたくさんありますよね。
はい。洋服、靴、バッグ、帽子、財布など、頭の先から足の先までトータルでコーディネートできるように揃えています。私はいつも、「100%じゃないと人にはお売りできない」と思っているんです。靴も、自分で履いてみて「これだったらいいわ」と思えるものだけを置いています。おしゃれであって履き心地がいい靴です。
アクセサリーも大好きなので、ブレスレットの代わりになるアクセサリー時計やスカーフ、ネックレスなどを取り揃えています。新規のお客様には、タンスの中に何を持っているか聞いて、手持ちのものを利用しながら着こなせるように提案します。既存のお客様には、買われたものを頭に入れておき、新たに購入される時に合わせられるようアドバイスしています。より細くなって華やかに、素敵に見えるように。「高かったけど買って良かったわ」と言われます。
――コーディネートに迷ったときには岡崎さんにお任せすればいいですね。では、最後に今後の展望をお聞かせください。
私のできる限りは、人に好かれるホットな店を続けていきたいと考えています。ちょっとでも、お客様に喜んでもらえることをしたいと思っています。コーディネートはもちろん、人と人との出会いによって、話の中から何かが生まれていくような場所になれば。細く長く深く付き合えたらいいかなって思っています。年に一度、秋に「革工房夢久」のバッグの展示会を開催しています。軽くてなめしが良く、手作りなので1つとして同じものがないのが特長です。こういった、他では買えない変わったものをイベントで提供しているのですが、来年はオープン25周年のため、さらに大きいイベントも考えています。
――それは楽しみですね。岡崎さん、どうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
従業員の声
イイダパトラで働く稲谷由紀美さんに話を聴きました。「岡崎店長は、お客様のセンスアップのお手伝いをして、勤続24年の名物店長です。店長自身のファッションもなかなかマネの出来ない華やかさで、色彩感覚抜群です。これからも『お客様を大事にする』という、店長が築いてこられた思いを大切にして、アットホームな店にしていきたいと思っています。」
岡崎さんはお花も好きだそうで、店内にはたくさんの生花が飾られています。「お客様から『いいね~』と褒められると調子に乗ってね(笑)。お客様が持って来られることもありますよ」と話してくれました。
お客さんには上市産のレモングラスを使ったハーブティーなどを提供。みなさんの憩いの場となっているようです。
●おすすめメニュー●
●DATA●
店名 | イイダパトラ |
住所 | 上市町法音寺1 上市ショッピングタウンパル内 |
電話・FAX番号 | 076-472-5353 |
なし | |
営業時間 | 平日10:00~19:00 土曜日曜・祝日 9:30~19:00 |
定休日 | 毎週火曜日、1月1日 |
駐車場 | 300台(共同) |
ホームページ | なし |
Facebookページ | なし |
設備・情報 | カード払い可、ベビーカー持ち込み可 |
店長 | 稲谷 由紀美 |
オープン年月日 | 平成4年7月10日 |
福利厚生 | 保健(健康、雇用)、厚生年金、従業員割引、年2回の食事会あり |