上市町ではたらく

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思いを形にする力、住宅街に生まれたパン屋さん

journey bread

相ノ木地区の住宅街で、親子でパン店を営む宮浦江美さんと真由さん。趣味から始まったパン作りに魅了され、パン教室の開講・パン店の開業まで高め続けた江美さんと、東京の老舗和菓子店からコロナの影響で帰郷した真由さんの歩みが重なり、二人三脚で店をオープン。2人の得意を合わせたパンが人気を呼んでいる。

 

– 事業内容を教えていただけますか?

(江美さん)パン製造販売です。自宅を改装して厨房と店舗スペースを設けて、住宅街の中で娘と2人で営業しています。

 

– どんなパンが人気ですか?

(江美さん)ひとつは「JB食パン」です。JBは店名の頭文字なんですけど、種の状態で一晩寝かせて生地作りから焼き上げまで一気に進める「湯種製法」という製法で作る食パンです。
あとはソフトフランスの中にバターと自家製のあんをはさんだ「あんバター」とか、フランスパンの生地にいろんなバリエーションの具材を練り込んで棒状に成形した「バトン」、あと塩パン、クリームパンなども人気があります。

 

 

 

– パン屋さん開店までの歩みを聞かせていただけますか?

(江美さん)パン屋の前、パン教室をやっていたんですけど、もっと前は自分がパン教室に通っていました。
2015年から趣味でパン教室に通い始めたらパン作りがすごく面白くなって、教室の回数を増やしてもらったり、1日に2日分のカリキュラムを受けさせてもらったりして、3年のコースが2年で終わっちゃったんです。

 

– 一気にパン作りにのめり込んで行かれたんですね!

(江美さん)そうですね!そこに2年通って2017年ごろには自分でパン教室をやりたいという気持ちが強くなっていって、パン教室の講師を養成するための学校に通おう思ったのですが、そこを出てパン教室を開けるようになるまでは5〜6年かかると知って、その時自分は45歳だったので、もっと早くできる方法はないだろうかと探したんです。
そしたら、神奈川県の小田原でパン教室を開くための研修を、個人でされている方にたどり着いて、そこに半年間通いました。その先生には、なんとか短期間でパン教室を開けるようになりたいということを伝えていたので、通常のカリキュラム以外のことでも声をかけていただいて、短い期間でしたがいろんな経験をさせていただきました。
その頃娘が東京の和菓子の学校に行っていた時だったので、娘の部屋に泊まらせてもらったりしながら通っていました。

 

– すごいエネルギーですね。昔からこういうお母さんだったのですか?

(真由さん)昔からこうです(笑)。でもパンへののめり込み方は特別でした。

 

– そういう時期を経てパン教室を始められるわけですね。

(江美さん)平日パートに行きながら公民館でパン教室を開いていました。でもコロナになって教室ができなくなってしまって。
その時期に娘が富山に帰ってきたんです。

(真由さん)当時は浅草の和菓子屋さんに勤めていて新商品の開発にも関わらせてもらったりすごく充実していたんですけど、コロナで観光客がいなくなってしまって毎日掃除をするしかないという日々が続いて、高い家賃を払って東京に住み続けるのが難しくなったのもあって帰ることにしたんです。

(江美さん)その頃パンを売って欲しいという声もいただくようになったんですよ。でも営業許可を取った厨房もないので無料で差し上げているという状態で、ちゃんとパン屋を開かなきゃいけないなって思っていた時に娘が帰ってきて、「2人でパン屋さんやろうか」って話になったんです。そんなタイミングでシフォンケーキ屋さんのBreezy Heart酒井さんから「うちのキッチンで作って販売してみない?」って声をかけてもらって、その時に初めて自分の作ったパンを買ってもらうということを体験して、より一層想いが強くなっていきました。

 

– オープンに向けて歯車が噛み合い始めた感じですね!

(江美さん)そのあと1年間、呉羽のカンパーニュっていうパン屋さんに親子2人で修行に行ったんです。
オーナーご夫妻にはお店を開くことをすごく応援していただいて、本当にたくさん勉強させていただきました。
その修行期間を経て改装に入って、2022年の11月にオープンしました。
オープンの時にはこれまで関わった方がたくさん来てくださって、本当に涙が出るほど嬉しかったです!

 

 

– 実際お店をやって面白いなと感じたことはありますか?

(江美さん)近所の小さい子が自分のお小遣いを持ってよく買いに来てくれるようになって、「僕ここのお店のファンになった」って言ってくれたんです。その子が「柚子胡椒フランス」っていうちょっと辛いパンをすごく気に入ってくれて、大人向けに作ったパンが意外と子供にも受け入れてもらえるっていうのはやってみないとわからなかったことですね!
住宅街ということもあって小さな常連さんがたくさんできました。子供たちに支持されるって本当に嬉しくて、ここでお店をやってよかったなぁって思います。

 

– お二人の役割分担はどのようにされていますか?

(江美さん)パンの生地を作るのは私です。成形して焼くのも基本的には私の担当です。

(真由さん)私はあんことかカスタード、フィリング(具材)、ホワイトソースとかを作っています。

(江美さん)私もあんこを炊いたりしてみてたんですけど、娘は和菓子の勉強をしてきているので、あんこの炊き方が全然違うんですよ!あんこもカスタードも具材もホワイトソースも、問屋さんで買えるものなんですけど、うちでは手作りしています。

 

– それぞれの得意分野を合わせておられるんですね!
  今後の展望はありますか?

(真由さん) 私はこの町で生まれ育ったので、愛着のある上市で愛されるお店になっていったらいいなと思っています。「上市のパン屋」として支持されるお店にしていきたいです。

(江美さん)このお店に来て楽しいなって思ってもらえる店づくりを私たちも楽しみながらやっていけたらいいなと思っています!

 

– ありがとうございました!

 

●DATA●

企業名

journey bread(ジャーニーブレッド.)

住所

上市町放士ヶ瀬新76-45

営業時間  木・金・土 11:00〜18:00
日  11:00〜15:00
定休日 月・火・水
代表 宮浦 江美
事業内容 パンの製造・販売
Instagram @journey_bread_8
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公式アカウント


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