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一点特化とSNS視点がもたらす、プリン専門店のオリジナリティー
手作りぷりん ぷぷぷ
2023年の夏、広野地内にオープンした、ドラム缶プリンが目印のプリン専門店「手作りぷりん ぷぷぷ」。店主の生活の真ん中に置かれたこの小さなコンテナハウスの店舗には、地元だけでなく遠方からもリピーターが訪れています。
開業の経緯は?
学生時代はカフェのチェーン店でアルバイトをしていたのですが、その時に飲食の仕事の楽しさを知ったのが始まりかもしれません。大学卒業後、金融機関に勤めていたのですが、窓口で個人で飲食店の経営をされてる方と接する機会が多かったんです。
皆さん好きなことを仕事にされていて、そういう方との接点ができる中で飲食店の経営に憧れを持つようになりました。
金融機関を退職した後にカフェで5年間働いて、オリジナルメニューの提案をしたり新メニュー開発もさせていただきました。
当時私は富山市に住んでいて、職場も富山市だったのですが、母の実家が上市町にあって、叔父が一人暮らしなので、近くに暮らしていた方が何かと安心ということで、家族で引っ越すことになったんです。
引っ越しを機に私もそこでお店をやりたいと思い、開業することになりました。
引っ越しを機に、これまで憧れを持っていた自分のお店というものを形にされたんですね。
カフェに憧れはあったんですけど、イートインが必要だったり大きな敷地が必要なので、自分の環境や能力を考えて、「私ができるお店はどんなお店だろう。」と考えた時にテイクアウトできるデザート系のお店だったらできるかもしれないということでプリンの専門店になりました。
前職のカフェでもプリンは提供されていたんですか?
いえ、プリンは母の得意料理なんです!
そうなんですね!
母は、私が子供の頃に手作りのプリンをよく作ってくれていたんです。お子様でもお年寄りでも、それこそ体調が悪い時でもいつでも誰でも食べられるのがプリンの魅力だと思って、プリンの専門店を出すことにしました。
プリンに特化されて、これまでどのくらいの種類のプリンを作ってこられましたか?
これまで30種類くらいは作ってきました。
まずは限定で出してみて、好評だったら日替わりや定番に組み込むような形で、その時その時数を絞って出しています。
カフェ時代にも作っていなかった、プリンを作るという中で苦労されたことはありましたか?
私自身、製菓学校に通っていたわけでもないので、母に教わりながら材料の配合や蒸し加減など改良を重ねて、一定のクオリティを出し続けるための機材も揃えていきました。開店するまで1年ぐらいはプリンが嫌になる程、家族みんなで試食してもらいました。
準備期間は1年くらいですか?
そうですね。準備期間の1年間カフェの仕事をしつつ、家のことや引っ越し作業もしながらずっとプリンを作り続けるという生活をしていました。
お店を始められて生活スタイルは変わりましたか?
かなり変わりましたね!
富山市で勤めていた頃は、富山市の中心市街地のお店だったので、車の通勤ができなくてバス通勤だったんです。時間もかかって結構大変でした。当時は家を離れている時間がすごく長かったんですけど、今は自宅の敷地内なので、叔父や家族と関わる時間がすごく増えました。
自分の店を持ってみて、面白いなと感じることはありますか?
お店を始めるにあたって、まず見つけてもらうことが大事と考えてInstagramに力を入れようと思ったんです。それまでInstagramは全然やってなかったんですけど、お店の準備段階からその様子を投稿し始めて行ったら、フォロワーさんが増えていって、そこから実際にお店に足を運んでくださったり、他のお店の方と繋がって富山県内7店舗合同のスタンプラリーの企画に参加させていただいたりと、Instagramをきっかけにいろんな繋がりができていったんです。
引っ越した先で個人でお店を開くというのは孤独な戦いになるのかなと思っていたのですが、Instagramからいろんな繋がりが広がっていく面白さを感じました。
どんな方がお買い求めになられていますか?
Instagramを見て来られるお客さんが多いですね。あとは「お土産でもらったから自分でも買いに来てみました。」とか、地元の方以外だとInstagramと口コミが多いです。
リピーターの方も結構いらっしゃいますか?
リピートのお客さんも多いですね。多い方だと週に2〜3回とか、毎週決まった曜日に来てくださる方もいらっしゃいます。遠方の方でもリピートしてくださる方がいらっしゃいます。
リピートしてもらうために意識されていることはありますか?
同じ味のプリンばかりだと飽きてしまうので、色々な味をお楽しみいただくために、月に1〜2回は新作を出せるように日々開発を進めています。
例えば秋だと地元の柿やさつまいもを使ったりと季節の果物を使うことが多いです。とうもろこしを使ったプリンを作ったこともあります。シャキシャキして美味しいんですよ! プリンの専門店なのでいろんなアプローチをプリンで表現するのが私も面白くて、奇抜なものはInstagramでも反応が良いので、結構冒険もしています。
冒険というと、例えば?
そうですね、夏にカレー味のプリンを出した時は驚かれましたね!
スパイス感のあるプリンってどんなだろうと思って試してみたんですが、試食して「美味しい!」と驚かれて買って行かれる方も多かったですね!
カレー味ですか!!それは驚きますね!食べてみたいです!
以前チャイティー(スパイス入りのミルクティー)のプリンを出したことがあったのでカレーもいけるのでは!?と思ってやってみたんです。それからカフェ時代に考案したドリンクメニューをプリンに変換して出すこともありますよ。
カフェ時代の経験がそういう形で活かされているんですね!
開店されてから1年以上が経過して、はじめ不安に思っていたことなど実際やってみてどうでしたか?
開店前は、味が受け入れられるかどうかが不安でした。他店では味の濃いものが多いのですが、お見舞い品には薄味の方が好まれますし、体調が悪い時の栄養補給の食べ物でもあると思っているのでうちのプリンは甘さ控えめなんです。
今その味でリピートしていただいていることが本当に嬉しいです。
今後のやってみたいことなど展望はありますか?
この土地で今の営業時間だと来たくても来れないお客さんも多いということを感じていて、今は他店との合同という形ではありますがイベントにも出店し始めています。これからそういう形で、普段なかなかお店まで来られないお客さんの手にも届くようにしていきたいです。
ありがとうございました。
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日常的に食べてもらいたいという思いから価格は一律290円
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家族の特技も活かして手作り雑貨の販売もやっています。帽子やバッグなどの編み物はお母さんが、中尾さんもコースターや小物を製作。最近はInstagramで繋がった作家さんの作品も委託販売中。
●DATA●
店名 | 手作りぷりん ぷぷぷ |
住所 | 上市町広野1772-3 |
ホームページ | https://r.goope.jp/pupupu/ |
https://www.instagram.com/pupupu_pudding07/ | |
代表 | 中尾 友里惠 |
営業時間 | 11:00〜15:00(売切れ次第閉店) ※現金払のみ |
定休日 | 日曜・月曜・火曜 |
事業内容 | プリンの製造販売、雑貨の販売 |