移住者の声

~業界トップの製薬会社でやりがい~ 新潟から富山へ

五十嵐健太さん

新潟県柏崎市出身の五十嵐健太さん(31)。新潟大学の大学院卒業後、富山市の製薬会社に就職。医療用薬品の開発に携わった後、転職で上市町へ。「ムヒ」のブランドで虫さされ・かゆみ止め市場のトップの座を誇る「株式会社 池田模範堂」に勤め、平成26年に上市町出身の奥様と結婚。雰囲気と居心地の良い職場でずっと働きたいと考え、現在上市町で一軒家を建設計画中とのこと。富山に来て7年目。

五十嵐健太さん

 
 

ムヒの池田模範堂で品質を担保

品質管理のための試験中の五十嵐さん(右)

品質管理のための試験中の五十嵐さん(右)

――富山に来られた経緯を教えてもらえますか?
新潟大学の理学部生物学科で学びを深めるうちに、人々の健康のために役立ちたいという思いが強くなりました。そこで製薬会社への就職を考え、薬の生産量が埼玉県、静岡県に次いで全国第3位(平成25年 厚生労働省調べ)の富山県を選んだんです。大学院卒業後、富山市の会社に就職し、医療用薬品の開発に携わりました。やりがいはありましたが、医療用の薬品だと消費者の顔が見えず、

電子天秤で薬品を測る

電子天秤で薬品を測る

仕事をしている実感が分かりづらかったため、平成24年に現在の会社へ転職しました。池田模範堂は虫さされ・かゆみ止め薬のトップメーカー。薬局ではムヒのブランドで棚が設けられ、お客様が実際に手に取っているところが見えます。「これは間違ったものを世に出すわけにはいかない」と気持ちが引き締まります。
――会社ではどんな業務を担当されていますか?
品質管理グループにいて、医薬品の有効成分が

新商品の飲むかゆみ止め「ムヒAZ錠」。平成27年4月発売

新商品の飲むかゆみ止め「ムヒAZ錠」。平成27年4月発売

規定内に入っているか、国から定められた基準に適合しているかなど、分析・試験・確認する業務です。
――すごいですね! 実際に働いてみてどうですか?
明るい人が多く、すごく雰囲気がいいです。社長を含め、コミュニケーションを積極的にとり、社員のことを大事にしてくれているのがよくわかります。春は敷地内でのお花見、6月1日は「ムヒの日(一般社団法人 日本記念日協会認定)」なので記念日イベント、社員の子どもを対象とした見学会などがあります。親しみやすく居心地が良いので、ずっと働きたいなと思える会社です。

開けた視界に写る山と夕日

――上市町の印象はいかがですか?
自然が多いですね。山が近いので、その景色がいいです。田んぼが多く、カエルの鳴き声がよく聴こえます。あのメロディが落ち着くんですよ。富山市の会社にいたとき、アニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」を見て、上市町が舞台だと知りました。人口密度も高くなく、渋滞がないので過ごしやすいですね。高い建物が少なくて視界が開けているので、山も夕日もよく見えるのが心地よいと思います。実は富山市から転入してくる前、一人暮らしで自炊をしていたのでスーパーがあるかが不安でしたが、いくつもあるので心配無用でした。上市町のスーパーには地場産の野菜が多く、あるスーパーではなめこがやたら安いのが嬉しくて、豆腐とネギと一緒に毎朝みそ汁に入れています。
――ほかに上市町周辺で好きなスポットやお店はどこですか?
上市川周辺の河川敷でボーっとするのが好きですね。大岩もすごく雰囲気がいいので好きです。飲食店だと「やきとり 久ちゃん」が美味しいし、昔ながらの商店街にもいい店がありますね。この前初めて、「湯崎野屋鮮魚店」のうなぎを食べたんですが、ものすごい美味しかったです。これまでの人生で食べた中で1番美味しくて、感動モノでした。土用の丑の日には行列ができることで有名ですが、並んででも買う価値がありますね。

一軒家の新築で助成制度

ママさんダンプ

ママさんダンプ(色違いもあり)

――上市町での暮らしはどうですか?
上市町の冬は雪下ろしワイパーとママさんダンプが必需品ですね。新潟の雪はもう少しカラッとしているので量は多くても軽いのですが、富山の雪は水分を含んで重いので雪かきに苦労します。一方で、故郷の新潟県柏崎市は顔面に雪が積もる時があるくらい横風が強いのですが、上市町はあまり風がないのがいいと思います。また、上市町は土地代やアパートの家賃、物の価格などが安いです。休みの日はドライブや富山市へ買い物に行くことも多いですが、上市町は富山市へ行くのも楽なので、ベッドタウンとしても良い面があると思います。
――五十嵐さん、お住まいは?
上市町出身の妻と結婚したのを機に、上市町に夢のマイホームを建てようと計画しているところです。上市町には家を新築する時に助成制度がありますが、ホームページ上には古い助成制度も残っていて、少し分かりづらいのが難点です。転入した時にそういった制度の紹介があると、タイムリーに申請することができていいと思います。
――そうですね。五十嵐さん、どうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。

はたらくらすコネクション記者・古野知晴のFuruno's voice!

以前、「はたらくらすコネクションin上市」の前身である「はたらく企業コネクションin上市」の取材で株式会社 池田模範堂さんへ伺った際、写真撮影で液体ムヒの包装区画に入らせてもらいました。今回は五十嵐さんの所属する品質管理グループだったので、全く異なる雰囲気。改めて、たくさんの人が働く池田模範堂さんの規模の大きさを感じました。
ちなみに、エントランスには香港やシンガポール向けの「無比膏」も展示されていました。「無比膏」には日本国内向けの「ムヒS」と異なる成分が入っていて、虫刺されのほか、運動後の筋肉疲労を緩和するためにも使用することができるということです。面白いですね。
五十嵐さんにはまだたまに分からない富山弁があるそうですが、軽い否定を表す「なーん」は使えるようになったそう。よくフランス語の「non(ノン)」と似ていると言われる「なーん」。これが自然に使えるようになったらもう富山県人ですね(笑)。

 


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