上市町でくらす

東大生、富山に帰る-就職編2.気持ちの良い失恋-

「納得」は全てに優先するぜッ!!

結果が伴わなくとも、満足できることがあります。
何の未練も後悔も感じません。
肝心なのは自分の行動と判断に迷いがないことであり、
歩んできた道に納得していることなのです。
今回の「仲違い」は何も生み出してはいませんが、
それで良かったのだと思います。間違った道に進むよりもずっと良かった。
 
 
 

北陸電力とは相思相愛だった

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私が就職活動をしていた2010年当時で、富山県にUターンする理系の就職先と言えば、
その筆頭は北陸電力でした。
 
私は大学で地球環境問題を積極的に学んでいました。
その修練を通じて『地球環境問題とは本質的にエネルギー問題である』と確信するに到りました。
そんな私にとって、電力会社で新エネルギーの開発や普及に打ち込めれば、
非常に充足感を得られると予想していたのです。
 
 
まずは一般の説明会に参加しました。
大企業でしたのでかなりの人数がいましたが、円滑に進行されていました。
運営側の席の割り振りがきちんとしており、
自分に適した職務を見つけやすい環境に整えられていました。
運営のノウハウがきちんと蓄積されているのでしょう。
 
特筆したいのは、その後のことです。
私は人事部の方から、個人面談の誘いを受けたのです!
北陸電力から『注目に値する人材だ』と評価して頂いたのでしょう、
喜んでお受けしました。
 
 
 

腹割って話し合ったのは『責任感の所在』

個人面談では、私の新エネルギーへの思いをきちんと「聞いていただく」ことができました。
私は電力会社の責任は「新しい時代をエネルギー面からリードする」ことにあると考えていたのです。今でもそれは変わりません。
 
ですが、北陸電力の方は『電力会社の責任は、まず第一に電力の安定供給にある』とお考えでした。そのために、まずは原子力発電を徹底管理する状態に全社を挙げて向かっていく方針でした。(当時の話なので、現在の方針は分かりません)
そのために『新エネルギー開発に力を回すだけの余裕はない』状態で、私の理想像には応えられないことをはっきりと伝えていただきました。
 
もしただ人材確保だけを考えて、社員を使い潰すようなブラック企業であれば、
自社に不都合なことや理念の違いについては決して話してくれないでしょう。
ですが北陸電力では、きちんと就職活動者に対する企業の説明責任を果たしてくれました。
 
結果的には理念の違いから、お断りの電話をさせていただくことになりましたが、
自分に不都合なことも包み隠さず、誠実に対応していただいたことには、
非常に感謝しております。
そしてお互いの責任感や正義感を腹を割って話し合えたことは、
お互いの思いが通じ合わなくとも非常に気持ちの良いものでした。
 
なので最後にこれだけは言わせていただきます。
富山にUターンして就職先を探す方は必ず北陸電力を受けてください!
例え興味がなくとも、就職活動をしていく中で必ずプラスの経験が得られます。
 
 
 
次回『就職編3.スーパーカー、一般道は、走れない』に続く。

ライター:竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山にUターン。プロジェクトデザインに新卒で入社。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。


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