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東大生、富山に帰る-子育てられ編4.子供が自信を持つためのシンプルな方法-

自信への一般論と、ベストアンサー

悩む少年

悩む少年


自信を持つ子供はあらゆる困難に自分の力で立つ向かっていくことができる。
このことに異論を挟む方はまずいらっしゃらないでしょう。
自信を持っている人は行動的で、挑戦的で、結果としてクリエイティブになります。
そのため親としては子供が自信を持てるように育てたいですし、子供としてもそのように育ててもらえれば幸いです。
 
その一方で、子供はおろか、多くの大人でさえ自信の欠落に悩んでいます。
私もかつては同じように自信の欠如に悩まされてきました。
メンタルヘルスでは頻繁に「小さな成功体験を重ねることが自信の形成に繋がる」とそらうぶいていますが、これは嘘ですね。成功が自信に繋がるならば、東大に合格した私が自信を持てないのは道理に合いません。同じく東大生には、傲慢であっても自信は無いという学生が多くいます。
 
 
本当に自信を育てるのに大切なのは「自分で決めたことを最後までやり遂げた体験」です。成功も失敗も本質ではありません。また、褒められたり叱られたりという他人からの評価も、本質的には自信とは無関係です、ただ言われた方の気分が変化するだけです。他者の評価が多少の援護や足手まといにはなるでしょうが、自信は他人からもらうものではなく、自分で養っていくものですから。
 
しかし、この方法の問題点は、その難易度。
「物事をやり遂げる」には強烈な意志力が必要です。正直なところ、そんなに強い意志力の持ち主ならば自信なんざなくとも人生にな~んにも支障ありません。
そこで、自信を育てるためのシンプルな解法が求められます。
 
 
 

自信に必要なのは、明確な線引き

信頼関係の結ばれた親子

信頼関係の結ばれた親子


自信を持つためにおススメする手法が
「信用できる人間」と認定する明確な条件を決定しておく
ことです。
例えば「食事のマナーがきちんと守れている」「誰に対しても謙虚」「決断力がある」「約束した時間は必ず守る」などなど。自分が認められる、好意や敬意を持てる人の特徴であれば、どのような内容でも結構です。
そして
自分自身が常に「信用できる人間」の基準をクリアし続ける
ように心掛けます。
すると、「自分」という対象を客観視した時に「信用できる人間」となるため、自分が信じられる、という寸法です。「自分=信用できる人間」の等式を成立させてしまうのです。
 
子育てのときには、子供に「信用できる人間」を決めてもらい、親子揃ってその基準を満たせると最高ですね。子供は自信が持てるようになり、しかも子供から信頼される親になることができます。
是非お試しください。
 
おまけとして、「信用できる人間」の基準が明確になることで騙されにくくなるという副次効果もあります。
 
 
ちなみに私の基準は「自分自身の血を流せること」です。自分から苦痛を引き受ける人だけを私は信用します。
私が自己破壊的である理由の一つは、私が私自身を信じるためには自分の流血が不可欠だからです。(もちちん、自己破壊的な戦法でしか勝利に近づけないという理由も大きいですけどね。)
 
 
補記:「自分=信頼できる人間」という表現を使っていますが、数学的には「自分∈信頼できる人間」が正しいです。
 
 
 
次回『子育てられ編5.親子で日記を付けよう!』に続く。
 
ライター:竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山にUターン。プロジェクトデザインに新卒で入社。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。

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