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輝かせたい人と多事業展開、町への思い
株式会社 ONE DIVE / 株式会社 藤原重機
2022年熊野町で空き店舗となっていた居酒屋「陣矢」跡にオープンした「陣ya」。リニューアルしたかのように生まれたこのお店のオーナーは藤原宜紀さん。上市町で土木を主とする建設会社「株式会社藤原重機」の創業者で、2022年にグランピング施設の開業を機に設立された「株式会社ONE DIVE」にて居酒屋「陣ya」、美容室の「夢仁・marumi」が開店・運営されています。
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代表取締役社長 藤原宜紀 さん
長年親しまれたお店が少しずつ町からなくなっていくという状況で、「陣ya」をオープンされることになった経緯は?
元々先代の陣矢さんがやっておられた頃からずっと通っていたお店だったので、店舗を手放されるという話を聞いた時は無くしたくないという思いが強かったです。ONE DIVEのセントラルキッチンとして稼働させられるんじゃないかという思いもあって、すぐに「陣ya」のオープンを決断しました。
セントラルキッチンというのは?
ONE DIVEではグランピングのほか、キッチンカー、カフェなどを運営しているので、そこのメニューを陣yaの厨房で作ってそれぞれのお店で提供するという形です。そうすることによって、全体の食材ロスを抑えることができるんです。
なるほど。確かに各店舗で仕入れるよりも効率的に食材を使えそうですね。陣yaの料理は前のお店とは全く違うメニューですよね。
陣矢さんではオーソドックスな居酒屋のメニューを出しておられましたが、ONE DIVEがやるなら上市にないものを提供したいという思いもあって、結果的に以前とは違う層のお客さんも来ていただけるようになりました。お酒をメインに楽しまれるお客さんばかりでなく、最近ではよく女子会や、家族連れの方々にも使われていますし、町外から来られる方も増えました。
本格的なイタリアンやステーキ、家庭的なコロッケや時期によっては山菜のメニューなど、ラインナップが幅広い上にクオリティが高いですよね。私は初めて伺った時に締めのパスタをいただいたのですが、これが居酒屋のメニューなのかと衝撃を受けました。
料理長にONE DIVEグループの料理部門を任せているのですが、彼が別の飲食店にいた頃に知り合って、そこで出していたパスタを食べて私もハマってしまったんですよ。その頃から、いつかもし自分が飲食をやることがあれば彼に来てもらいたいとずっと思っていました。それで私がグランピング事業を立ち上げるときに、たまたま彼も当時働いていたお店を辞めたタイミングで、これからどうしようかとちょうど考えていたところだったので私から声をかけたんです。はじめはグランピングの料理だけだったんですが、彼の能力をそこで終わらせたくないなという思いがずっとあって、実は陣矢さんの店舗の話が出てきたときに即断できたのは彼の存在も大きいんです。
そうだったんですね。行きつけのお店がなくなってしまうという状況、町の居酒屋を無くしたくないという思い、輝いて欲しい人がいる、この条件が整って、新しい「陣ya」が生まれたんですね。
ONE DIVEで運営している美容室「夢仁・marumi」も同じような流れで開店しました。 長年ずっと髪を切ってもらっていた美容師さんが勤めていたお店を辞められて、自分で店を出すかどうかを悩んでいるところだったんですよ。あまり美容師さんを変えたくない私はその美容師さんにぜひお店をやってもらいたいわけです。そこで、カミールのテナントが空いていることを思い出して、「よし、やればいい」ということで、ONE DIVEとして開店することにしたんです。
行動が早いですね!
条件が揃ったらシンプルに行動する。いつも決断は早い方ですね。
ここまでずっとONE DIVEさんのお話を伺ってきましたが、そもそものスタートであり土台は藤原重機ということになりますよね?創業のお話をお聞かせいただけますか。
そうですね。私自身好奇心旺盛なもので、いろんな事をやってみたいと思い、飲食店や三交代の工場、派遣社員といろんな職業を経験していく中で建設業も入ってみて、21歳ぐらいで重機に乗る機会があったんですが、それがもう面白くて。好きになったらどんどん上達していくのがわかるんですね。それで26歳の時に独立しました。そこから20年ずっと重機。独立した時は1人でした。
1人ですか!1人でできるものなんですね!
いろんな現場に応援として行ったりという形ですが、とにかく重機に乗るのが楽しくて、いかに効率よく早く仕上げられるかを第一に考えてやっていました。そのうちに「チームを作って一つの現場をお願いできないか?」というふうになり、隣の現場の人がそれを見て「次うちの現場もやってくれないか?」という感じで必要な物が増え、人が増え、気がついたら会社になっていたという感じですね。
今現在は社員数は何名ぐらいですか?
今40人ぐらいです。会社組織になっていく中で、社員の中で番頭として頭角を表す者が出てきたり、部門の中で親方が育ってきている状況になって、現場に出られるとむしろやりずらいと(笑)。社長業をやっててほしいという声もあって、現場を社員に任せるようになったときに、元々興味のあった観光の分野をやりたいと思ってONE DIVEを立ち上げました。
なるほど。ここでONE DIVE の事業に繋がってくるわけですね。これまで様々なことに挑戦されている藤原さんですが、今後やっていきたいことはありますか?
今、縁あって農地を取得することになりまして、ちょうど農業が得意な人が入ってくれたこともあって、これからアグリ部門を立ち上げていきたいなと思っています。すでに農作物に興味がある方と一緒にすだちの栽培を行っていて、そのすだちを陣yaでも使っています。今後は沖縄でバナナやマンゴー、北海道でも何か作りたいと考えています。最終的には、自社で生産したものを自社で加工して自社で提供する、というサイクルを回せるようなところまでできたらと思っています。
– 壮大な展望ですね! 最後に、上市町に対する思いをお聞かせください。
お店をやっておられる方に実際に聞いてみたんですが、「10年後も営業できるかは、なかなか厳しいね(笑)」と言われるお店も何軒か出てきて、やっぱりそう考えると、私たちも含めた若い世代でちょっとずつ何か新しくやってみたり、引き継いで行ったりということをやっていかないといけないのかなと感じています。そういう人がどんどん出てきて町の活性化につながるきっかけになると嬉しいなと思います。
ありがとうございました。
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陣yaスタッフの皆さんと
●DATA●
企業名 | 株式会社ONE DIVE |
住所 | 滑川市田中町45-1-2F |
電話番号 | 076-471-6981 |
ホームページ | https://onedive.jp |
代表取締役 | 藤原 宜紀/td> |
事業内容 | グランピング事業、キャンプ・コテージ等を利用したアウトドア宿泊業 カフェなどの飲食業 |
受付時間 | 9:00~17:00 |
陣ya | 上市町熊野町34 TEL:076-481-6764 |
夢仁・marumi | 上市町西中町11カミール1F TEL:080-2309-8104 |