上市町ではたらく

オリジナルのビジネスゲーム研修を開発

株式会社プロジェクトデザイン

プロジェクトデザインは、「新たな価値を産み出すプロジェクトを数多くデザインし、自ら動いて形にすることで、社会に貢献する」を経営理念に、人と組織・社会の課題をビジネスゲームで解決している会社です。2010年の創業から現在に至るまで、300社を超える企業へビジネスゲームを導入し、確かな価値を提供しています。

代表取締役 福井 信英さん

代表取締役 福井 信英さん

 

人材育成への道

「The 商社」研修風景

「The 商社」研修風景

代表の福井さんは、東京の大学を卒業後、将来的に起業したいという思いを漠然と持っていたそうです。経営コンサルティング会社で3年間、採用・人材育成支援を行う株式会社ジョブウェブで7年間働き、そこで人材育成や研修などの経験を積んでいきました。2009年のリーマンショック後、大企業に勤めていても心に不安や病を抱えていて幸せに見えない人が増えていったことに気付いた福井さん。そんな折、父から「長男だから戻ってこい」と声をかけられたことで、家族や地域の関係を見つめ直し、新しいきっかけをつかもうとUターンを決意しました。

富山での起業

「富山には、のんびり自分のペースで仕事ができて楽しそうな人が多い」というのが、Uターンしての第一印象だったと福井さんは言います。東京での生活が限られた世界だったことに気づき、当初抱いていた起業の夢を現実にしようと動き出しました。「社長になるのは意外と簡単だった。資本があり、手続きさえすれば一週間くらいでなれる」と福井さんは言います。信念を持った事業に取り組む人を1人でも増やし、自分が取り組める「社会を良くする行動」を仲間とともに行う人を応援するという理念で会社を運営しました。しかし、やりたいことのみを実行していたところ、半年から1年で資金は底をつきてしまいました。

やれること・やりたいこと・やらなければならないこと

「人にはやれることとやりたいこと、やらなければならないことの3つがある」と話す福井さん。1年目で苦労した経験を糧に、自分のやれること、人から求められていることは何かと考えた結果、人材育成の研修や教材を作るという答えにたどり着きました。「まずは自分が食べていける方法や、人を養える状況を作ることが大切」と気づいたそうです。福井さんは自身の経験をもとに「やれることに特化して、余裕ができたときにやりたいことをすればいい」と、起業を夢見る若い世代にアドバイスを送ります。

事業の発展

研修ツール「The商社」

研修ツール「The商社」

過去3年間の売上高は順調、右肩上がり。起業からの3年半で、形になった事業はいくつもあります。その1つが株式会社フロー(池田将人代表)の、小矢部市の苔をネットを通じて世界に販売する事業です。時間はかかりましたが、粘り強くやってきたことで、国内はもちろん、海外からも問い合わせが来るほどになりました。プロジェクトデザインの企業理念には、デザイン・設計するだけでなく自ら動くことを重視し、動こうとしている人たちの力を束ねることも含んでいます。

良質な学びでコストの安さが魅力の研修ツール

研修ツール「The Shop」

研修ツール「The Shop」

プロジェクトデザインが現在力を入れているのは、3つのサービスです。企業で働くにあたって大切なことが学べるツール「The 商社」、個人の資産形成について学べる「Fortune Map」、店舗経営について学べる「The Shop」。中でも「The 商社」は、全国の大学や海外からも問い合わせが来るほど人気の教材です。これまで、パートナー契約を結んだファシリテーター(ゲーム運営者)は全国で誕生していますが、彼らが一流の研修講師陣であることから、福井さん自身も学ぶことは多いそうです。福井さんは、地元の富山県で自分が自信を持って開発したツールを広めたい、大企業に入らなければいい研修を受けられないのではなく、比較的コストが安くて良質な学びを広く提供したいという思いで、研修をパッケージ化したツールを開発しました。

自社の人材育成

人材を採用する際に大切にしているのは、「能力」と「人格」という2つの軸です。「これに関しては誰にも負けないという偏った能力の持ち主や、突出して優れたものがある人に惹かれる」と話す福井さん。誠実であることや志があることは、一緒に仕事をすればわかると言います。性別は問わず、可能であれば若い人を育てたいそう。社員の強みを伸ばすよう育成しています。

若手社員からの声

竹島 雄弥さん

竹島 雄弥さん

WEB・システム担当の竹島 雄弥さん(25)は、「フレックスタイム制で、自分のペースで適性に合わせた仕事ができるのがいいですね。能力をパフォーマンス高く発揮できます」と話します。

今後の展望

近年増えている海外からの要望に応え、「The 商社」の英語版を作りました。これは、英語教材として活用することを視野に入れています。一方、新規事業としてアロマテラピーを取り入れ、上市町の中山間地に精油工場とお店を3年以内にオープンすることを目指しています。山野草や木々からエッセンシャルオイル(精油)を抽出することで、森を守る活動にもなると福井さんは話します。ふるさとの人や組織に研修を行い、将来的にふるさとの森を守ることで、育った地域に貢献していくことを視野に入れているそうです。

富山県では珍しいオリジナルの研修ツールを開発している会社です。私も「The 商社」「The Shop」「Fortune Map」を体験しましたが、どれもチームまたは個人で体験でき、楽しく学ぶことができます。ゲームと言っても、コミュニケーション力や交渉力、人への思いやりなど、普段の自分のスタイルが驚くほどそのまま表れるので、自分自身の特性について気付くことができます。ゲームを楽しむだけではなく、その後に行われるフィードバックも大事。フィードバックによって自分に足りないものや今後するべきことが分かるので、新たな気付きが発見でき、おすすめです。今後のアロマ事業の発展も、楽しみです。

●DATA●

※2024年5月更新

企業名 株式会社プロジェクトデザイン
住所 滑川市田中新町25番地
電話番号 076-482-4130
FAX番号 076-475-2953
E-mail info@projectdesign.co.jp
設立年月日 2010年7月29日
代表者氏名 福井 信英(ふくい のぶひで)
事業内容

・人材育成に関する研修コンテンツの作成

・人材育成に関する研修コンテンツの販売

・人材育成に関するセミナーの開催・運営

・人材育成に関する執筆・講演活動

・新規事業の企画・立案

・企業経営に関するコンサルティング事業

・森林資源を活用した雑貨の製造・加工・販売

主な実績

・オリックス信託銀行(現オリックス銀行):仕事体感グループワーク作成

・EMC株式会社:フォーラムIT編ケーススタディー作成

・富士フイルムメディカル株式会社:仕事理解グループワーク作成

・豊島株式会社:インターンシッププログラム作成・強化

・ファミリーマート株式会社:SVの仕事体験グループワーク作成、選考用ケーススタディー作成

・阪和興業株式会社:ビジネスシミュレーションCOMPANY作成

・富士フイルムメディカル株式会社:仕事理解グループワーク強化・改良

・資産形成シミュレーション「Fortune Map」作成

・豊島株式会社:インターンシッププログラム作成・強化

・東京海上日動システムズ株式会社:仕事体感ケーススタディー作成

・豊島株式会社:インターンシッププログラム作成・強化

・富士フイルムメディカル株式会社:仕事理解グループワーク強化・改良

・HIS:仕事理解ケーススタディー作成

・その他の事例・実績はこちら

資本金 100万円
勤務時間 9:00~18:00(フレックスタイム)
休日 完全週休二日制、年間105日、その他有給休暇など
ホームページアドレス http://www.projectdesign.co.jp/
Facebookページ あり
主力製品・商品

・カーボンニュートラルの実現に向けて自分たちの価値観や考え方に気づき、行動変容に働きかけるカードゲーム「2050カーボンニュートラル」

・SDGsの概念を理解し、私たちの生活や仕事の近くに潜む社会課題を実感し、より良い未来に向けて1人1人がアクションを起こす大切さを自覚する「The Action!~SDGsカードゲーム~」

・楽しみながら森林の現状や持続的な活用について楽しく学ぶことができるカードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」

福利厚生 / 従業員特典 保険(健康保険、雇用保険)、厚生年金、資格支援、子育て支援

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