上市町でくらす

東大生、富山に帰る-就職編1.さらば東京よ-

人間至る処青山あり、富山に立山連峰あり

東京大学安田講堂

東京大学安田講堂

そんなに器用な人間になれませんでした、
「就職活動」と「卒論」を両立するなんて。
 
だからまずは東大を卒業することに専念しました。
どちらか1つだけでもクリアしておかないと、先に進めませんでしたから。
 
すると、東大卒業と同時に「東京にいる理由」は無くなってしまいました。
本来ならば東京に拠点を構えたまま就職活動をするのが主流なのでしょうが、
私は東京で就職することにさほどメリットがあるとは感じられませんでした。
 
なぜなら、私は自分で自覚できるほどに「使いづらい人材」であるからです。
私の強みは独創性や文章執筆能力、論理的思考にあります。
一方で新卒に求められる、基本的なビジネスマナーや単純作業の正確性には大きく欠けていました。
そのため東京の大企業にあるシステマティックな人材採用と教育ルートに乗れなかったのです。
 
「東大卒」という肩書だけを十分に活かそうと思えば、東京に残りました。
ですが私に必要だったのは「私を使いこなせるだけの器量を持った会社」だったのです。
だから一度富山にUターンすることにしました。
そんなニッチなニーズを受け入れてくれる会社を探すのには、
東京にこだわっている場合ではないと判断したのです。
 
もちろん、富山にUターンしたところで、そんな会社を簡単に見つけられるとは思っていませんでした。
それでも生活費を節約するために、一旦は拠点を実家に戻したのです。
 
 
 
次回『就職編2.気持ちの良い失恋』に続く。

ライター:竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山にUターン。プロジェクトデザインに新卒で入社。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。


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