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90年以上の実績と技術

――これまでの歩みを教えてもらえますか？
　創業は大正14年９月で、今年で91年になります。上市町伊折出身だった私のひいおじいさんが初代で、山手の工事などから始めたと聞いています。２代目の祖父の時代、昭和25年に株式会社を設立したところから、本格的な会社運営が始まりました。電力会社とのお付き合いが始まったのもこの頃です。３代目の父が県議会議員に当選したことで祖母が４代目を務め、私で５代目です。上市町で生まれ、中学生からは県外で育ちましたが、上市町の自然が豊かで景色の良いところが好きで、いずれ帰ってきたいと思っていたんです。今ではカエルの声を聞かないと眠れないくらいです。
――周りに田んぼがあると、夜はカエルの声がＢＧＭになりますよね。入社されたのはいつですか？
　営業系の職を経て25歳で酒井建設に入社しました。当時は現場の技術者として、滑川市の国道８号線を作っていましたね。その後、生コン部（丸山事業所）で10年間営業職を務め、１年間専務に就いてから５年前の平成23年、36歳の時に社長に就任しました。

――酒井建設さんは上市町の老舗であると同時に、県内でもかなり大手の建設会社ですよね。その成功の秘訣は何でしょう。
　山手の公共事業を主に、町での信頼を地道に培ってきたことが認められ、いろんなところからお声がけいただけるようになったことで伸びていったのだと思います。強みは、上市町に90年以上根差し、蓄積してきた技術力や信頼です。地域に密着した会社で、上市町の公共工事はもちろん、全県下どこでも仕事をしています。県の消防学校をＪＶ（ジョイントベンチャー、大規模工事を共同で施工すること）で建てたり、黒部川上流や入善の山奥の工事をしたりもしています。やりがいを感じるのは、やはり作った建物などを見た人から「いいものを建ててくれた」と感謝される時です。上市町には災害がほとんどありません。台風が来たとしても水害が起こらないのは、川の上流で砂防堰堤を整備してあるからこそだと誇りを持っています。

――大事な縁の下の力持ちですね。
　私は、道路や砂防など公共インフラの工事を通してみなさんの役に立ち、町の発展に寄与できるようにと常々考えています。今、上市町は少子高齢化が進んでいて、特に私が昔住んでいた西町などの中心部は高齢化による空洞化の課題があります。酒井建設では不動産部も持っているため、より住みやすい町づくりや活性化に一役買おうとセブンイレブンなどコンビニの誘致も行っています。もちろん、企業存続のために一定の利益を上げることも大事です。将来的には商業施設も増やしたいですね。

徹底した安全管理で作業員を守る企業

――仕事で大変なのはどんなことですか？
　安全管理ですね。山手の工事が多く、なかなか人が入って行けないような危険な場所も多い中、いかにして作業員の人達に安全に作業してもらうかが、今後の１番の課題でもあります。安全講習会や安全パトロールは定期的に行い、役員とともに現場を回って安全意識の向上を図っています。現場ごとのチェックリストのほかに、毎日どういうところが危険だったかを安全日誌に細かく記入しています。安全日誌はとても分厚くなります。

――「安全」がキーワードですね。
　はい、月１回の朝礼の場でも、安全管理を徹底するようにと必ず言います。夏頃の最盛期は特にですね。ちょっとしたことから重大災害につながるため、より安全な作業環境を作ることが大切です。事故を起こす会社はすぐに信頼が落ちてしまいます。安全管理はどの業界にも共通することで、働いている人やその家族を守ることは、企業として重要なことだと思います。
――大切なことですね。冬場は除雪作業もされているんですか？

　はい、除雪もみなさんが住みよくなるための大切な仕事です。上市町の中でも広い範囲を担当していて、民間のほか、企業の駐車場も社員の方が出社される前に除雪しています。今年のお正月は天気が良かったですが、例年はお正月から休みなしで除雪することも少なくありません。２時くらいに起き、みなさんが朝を迎えられる前に除雪しておくことは大変で疲れも溜まりますが、地域貢献の１つだと思ってやっています。
――雪が降ると、道路を除雪してもらえることが本当にありがたいと思います。
　そう思ってもらえると嬉しいですね。

やる気と元気のある人を求む

――今、求人はされているんですか。
　はい。若者が働きやすい職場にしようと考え、２年前から社員旅行を復活させました。会社の利益を社員の人達に還元したいと思い、いろいろ企画して楽しいこともする会社にしたいと思っています。
――どんな人を望まれますか？
　やる気と元気があれば、学歴はなくてもいいです。何をやるにしても、明るくて一生懸命な人に育てたいと考えています。実際、うちの社員は真面目で一生懸命にやる人が多いですね。

――それでは最後に、今後の展望を教えてもらえますか。
　常に技術力と品質を向上し、お客さんに満足してもらうことを目指しています。上市町では今後も道路の拡張工事などが計画されていますが、インフラ整備が落ち着いたら民間の仕事も受注していきたいと思っています。それにはお客さんからの信頼を勝ち得ることが大事なので、仕事ぶりを見て信頼してもらえるよう頑張っていきたいですね。
――わかりました。酒井さん、どうもありがとうございました。
　こちらこそありがとうございました。

若手社員からの声

営業部部長を務める伊東良朗（よしお）さん(31)は、新卒で入社し、平成28年４月で10年目。「地域密着型で地元のお客様を大事に、親身になって応対しています。お客様の要望・希望を、小さなことから大きなことまで、僕や当社に気軽に言ってもらえるよう、頑張っています」と話してくれました。

 

若手社員の寺尾さんのインタビュー「子育てに理解のある雰囲気の良い職場」はこちら。

●DATA●

企業名	酒井建設株式会社
住所	上市町下経田226
電話番号	076-472-0222
FAX番号	076-472-6857
ホームページ	http://www.sakai-kensetsu1925.co.jp/
Facebookページ	なし
E-mail	eigyou-bu@nifty.com
設立年月日	創業1925（大正14）年9月　 　設立1950（昭和25）年5月
取締役社長	酒井　健吉
事業内容	土木一式工事、建築一式工事、舗装工事、管工事、大工工事、とび・大工・コンクリート工事、水道施設工事、解体工事
主な実績	土木：北陸新幹線　有金高架橋工事（独立行政法人鉄道建設・運輸施設設備支援機構）、本宮砂防堰堤管理橋下部工工事（国土交通省 北陸地方整備局 立山砂防事務所） 建築：白萩西部町営住宅、ナフコ上市店改修・増築工事
会社・製品の強み	創業から90年以上、地元・上市町を基盤にした信頼と高い技術力で、県内全域での実績を積み上げています。
上市町との関わり・創業の決め手	上市町伊折出身の初代が山手の公共事業を主に、町での信頼を培ってきました。
学生へのメッセージ・アピール	当社が技術力に自信を持っているのは、技術者の育成に力を注いできたからに他なりません。貴方も一緒に幸せな地域社会づくりを目指しましょう！
資本金	6,300万円
勤務時間	8：00～17：00
休日	第２・４土曜・日曜、祝日、年間99日、その他有給休暇、お盆、年末年始
従業員数	54人
過去3年間の売上高	2012年16億3,193万円／2013年29億6,690万円／2014年19億8,800万円
過去3年間の採用実績	2013年度　３人 2014年度　３人 2015年度　新卒０人　中途採用２人 2016年度　新卒０人　中途採用１人 2017年度　新卒１人　中途採用０人
福利厚生 / 従業員特典	保険（健康、雇用、労災）、厚生年金、財形、資格支援（資格保持による手当あり、費用を会社負担で取得することもできるがその場合は手当なし）、子育て支援、社員旅行

●求人情報●

募集職種	土木技術者
業務内容	土木工事現場（富山県内）において施工管理等の技術的業務に従事
応募資格	学歴不問、普通自動車運転免許、土木・建築施工管理技士２級以上（優遇）
勤務地	富山県内（主に県東部）
勤務時間	8：00～17：00
休日・休暇	第２・４土曜、日曜、祝日、年間99日、６カ月間経過の年次有給休暇日数１０日
給与（月給）	25～40万円
待遇	交通費支給、各種社会保険完備、賞与あり
諸手当	家族手当、現場手当、技術手当、パソコン・社有車貸与制度あり
応募方法	酒井建設 総務部　宛てに、メールか郵送で履歴書・職務経歴書をお送りください。

●インターンシップ情報●

概要	ダムや道路、公共施設など、社会的財産として残る構造物を創り上げる醍醐味が感じられます。土木工事を“知って”“身近に感じて”“働くイメージ”を膨らませてみませんか！
対象	大学生･専門学校生･高校生
時期	8～9月
日数	3～5日間
実習内容	土木、建築現場のパトロールや生コン工場の見学。現場での測量体験や図面作成など。
実習場所	土木･建築の各現場、他
同時受入人数	3人
情報・申し込み方法	大学生･専門学校生は富山県インターンシップ推進センターのＨＰで募集しています。高校生は学校を通じてお申し込みください。
社長からのメッセージ	普段の授業ではできないような実習ができます。今後の学生生活や自分の未来像を築くにあたり、少しでもお役立ていただけたら幸いです。

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