上市町ではたらく

薬膳メニューが味わえる

大岩そうめん処 滝路

※現在は閉店されています

大岩の入口・百段坂下にあるお店。大岩名物のそうめんなどが味わえるほか、羅漢果などを使った薬膳そうめんや薬膳だんごなど、体に良いメニューを開発し、好評を得ている。土産物やメグスリノキのお茶、羅漢果なども人気。店内ではWi-Fiが無料で利用でき、携帯電話やスマートフォンを使用するお客さんから喜ばれている。

 

オーナー 高橋裕さん(51)

オーナー 高橋裕さん(51)

 

体に良い薬膳メニュー

大岩の入口・百段坂の下にあるお店

大岩の入口・百段坂の下にあるお店

――お店の特徴を教えてください。
薬膳メニューがあることですね。そうめんだけでなく、体に優しい、体にいいものを揃えています。
――薬膳メニューにはどんなものがあるんですか?
20食限定で、「薬膳そうめん(700円)」を提供しています。めんは白・茶・黄の3色で、白は普通のそうめん、茶色は羅漢果(らかんか)のエキスを、黄色はべに花のエキスを染み込ませています。羅漢果はカルシウムやミネラルが豊富で、

羅漢果(13個入り2,000円)

羅漢果(13個入り2,000円)

咳を止め、熱をさますなど体に良い果物だと言われています。砂糖よりも甘いのに、カロリーが体に吸収されないので糖尿病の人でも安心です。べに花は体を温めると言われています。
――なるほど、体にいいものを使って作られたそうめんなんですね。ほかにも薬膳メニューがあるんですか?
「薬膳だんご(600円)」があります。羅漢果、べに花、ヨモギのエキスを練りこんであるだんごで、黒蜜をかけて食べます。これも数をたくさん作れないので、20食限定です。羅漢果、べに花、ヨモギという体にいいものを使って、訪れる人に食べていただこうと考えて作りました。
――薬膳メニュー、いいですね。瀧路さんでは、羅漢果そのものも売られていますよね。
はい。中国の桂林から仕入れています。県内でも売っているところは少ないと思います。

テーブル席と小上がりがある店内

テーブル席と小上がりがある店内

――最初に羅漢果を仕入れられたのはなぜですか?
僕の兄が太陽アレルギーだったんです。それで母が、どこで聞いたか知らないけど、長野へ遊びに行ったときに買ってきた羅漢果のお茶を3年間飲み続けたら、アレルギーが出なくなった。それで、ほかの人にも勧めたいと店で扱うようになったんです。
――それはすごいですね!
冬場でも買いに来られる方がおられるし、県外在住の方には郵便為替で送ってもらえれば郵送もしています。
――大人気ですね。では、ほかにおすすめは?

メグスリノキのお茶(1,000円~)

メグスリノキのお茶(1,000円~)

釜揚げうどんならぬ、「釜揚げそうめん(10~5月限定、700円)」や「自家製ところてん(400円)」もおすすめです。「メグスリノキのお茶」も人気で、ティーパック(1,000円)とチップ(1,300円)があります。
――メグスリノキのお茶は日石寺の祈祷日に飲むことができるので、大岩ではおなじみですね。
これは取り寄せているものなんですが、お土産に買っていかれる方も多いです。

Wi-Fiの利用可能

羅漢果(左)と試飲できる羅漢果茶

羅漢果(左)と試飲できる羅漢果茶

――お客さんに対して、心がけていることは?
笑顔と感謝の気持ちです。食べに来られる方と羅漢果を買いに来られる方がおられるんですが、自宅がすぐ近くにあるので、お店が閉まっていても電話をもらえれば対応しています。あと、お茶はセルフで自由に飲めるようにしています。羅漢果のお茶も自由に飲んでもらえますよ。
――そうなんですね。あの、壁に「TAKIJI Wi-Fi(ワイファイ・無線LANでのインターネット接続)利用可能」と書いてありますが、あれは…?

店内ではWi-Fiが使える

店内ではWi-Fiが使える

ここは町なかよりもインターネットのスピードが遅いので、今年の6月からフレッツ光を入れ、無料で繋げられるようにしてるんです。
――大岩より奥には映画「おおかみこどもの雨と雪」に出てくる「花の家」がありますから、観光のお客さんも多いですよね。場所の情報を調べるのにも喜ばれそうですね。
はい。携帯電話やスマートフォンを使っている人が多いので、喜ばれますね。
――やりがいを感じられるのはどんなときですか?
お客さんに、「美味しかったよ」と言われたときですかね。僕は奥で仕込みしてるんで、直接お客さんの声を聞くことは少ないですが、バイトさんたちに「あのお客さん、美味しかったって言われたよ」と聞くと、母親の代からやってきたことはこれで良かったんだと思いますね。
――仕込みは高橋さんが自らされているんですね。

高橋さん(右)とスタッフのみなさん

高橋さん(右)とスタッフのみなさん

そうです。味付けは僕が全部やっています。あずき白玉もところてんも、なるべくおふくろが作ってた味を継いでいます。みんな、そこのうちの個々の味がありますから、出汁の味も店によって全然違います。
――そうめんの出汁は何で取っておられるんですか?
内緒です。羅漢果は入れてませんよ(笑)。
――(笑)。

代替わりして4年

奥にある小上がり席

奥にある小上がり席

――お店はいつからあるんですか?
80年くらい前からだと聞いています。元々は祖母が開いた「高橋商店」という店が日石寺の境内の中にあったそうです。それが今の場所に移転して、僕が子どもの頃は木造でしたが、45年前に鉄筋コンクリートに建て替え、そのとき「ドライブイン瀧路」という名前にしました。平成28年5月にはホームページをリニューアルし、店名も「大岩そうめん処 瀧路」としました。
――高橋さんが継がれたのは?
今から5年前、この店をやっていた母が倒れて半年ぐらい閉店し、18歳上の兄が再オープンしてくれました。でもその1年後に兄が病気になったので、僕が会社を辞めて店を継ぐことにしたんです。兄は闘病後に亡くなり、現在はパートさんを含めて7人でお店をやっています。
――いろいろあったかと思いますが、お店を継がれて、どんなことが1番大変でしたか?
仕込みと、お客さんの顔を覚えることかな。以前はおふくろが顔みたいな店でしたから、今でも「おばあちゃんは?」って聞かれる方がいます。「亡くなりました」って答えると「そうか、5~6年来てなかったんだ」って言われるんですね。仕込みは、家で全部手作りしているので、1つにつき1~2時間と、結構手間がかかるんです。小豆をコトコト煮込みながらそうめんの出汁を仕込んでたりしますが、夏場の忙しいときは昼間にできないから夜中にしています。

土産物も多種類を販売

土産物も多種類を販売

――やっぱり夏が忙しいんですか。
店自体は1年間営業してるんですけど、「大岩は夏」っていうイメージがあるので、5~9月にバイトに来てもらって、あとは妻と2人でやっているんです。
――夏は大岩に来ると何となく涼しい感じがしますもんね。
それが、気温は町なかとそんなに変わらないんですよ。標高差が100mくらいで、100mにつき気温は0.6度しか下がらないと言われているので。でも、山っていうことで山風や周りに緑があることで、感覚的に涼しいと思われる。そして、夏は暑いから冷たいそうめんが喜ばれます。

常連さんを大事に

――今後、どんなお店にしていきたいですか。
新しいお客さんも大事ですけど、昔から来とられる常連さんを大事にしていきたい。うちの味が好きだって言ってくれるお客さんですね。あとは、フェイスブックやツイッターもやってみたいですね。
――わかりました。高橋さん、今日はどうもありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。


急な雨でも安心

急な雨でも安心

薬膳メニューの開発や羅漢果、メグスリノキのお茶の販売など、新しいことにチャレンジして特色を出している、大岩そうめん処 瀧路さん。ここに行けば、何か面白いものが見つかると思わせてくれます。傘の無料貸し出しもされているので、大岩へ着いて急に雨が降った時でも安心です。大岩でWi-Fiが使えるというのも驚きでした。
高橋さんのお兄さんがアレルギーだったことから羅漢果と出会い、アレルギーを克服されたのがすごいと思いました。羅漢果のお茶を飲ませてもらいましたが、本当に甘くて美味しかったですよ。薬膳そうめんと薬膳だんごの味も気になります…!

●おすすめメニュー●

 
 

●DATA●

店舗名 大岩そうめん処 滝路
住所 上市町大岩10
電話・FAX番号 076-473-1480
営業時間

6~9月 10:00~16:00(LO16:00)
(天候、都合により変わる場合があります。臨時休業の場合もありますので、ご連絡ください)
10~5月 11:00~15:00(天候、都合により変わる場合があります)

定休日 6~9月は無休
10~5月は水曜(臨時営業、臨時休業の場合もありますので、ご連絡ください)
駐車場 10台
ホームページ http://www.oiwa-somen.jp/
Facebookページ なし
メニュー 薬膳そうめん、薬膳だんご、釜揚げそうめん、ところてん、かけそうめん
設備・情報 店内禁煙、座敷・小上がりあり、予約可、離乳食持ち込み可、ベビーカー持ち込み可
代表 高橋裕
オープン年月日 創業 昭和初期

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