上市町ではたらく

築いた信頼関係で満足できる電気工事を

有限会社 エスティー電気

電気工事全般とケーブルテレビの配線工事、空調工事を行う会社。少人数で連絡を密にして即決で動ける強みがあり、上市町のほかの職人さんとの協力体制を築いて大きな仕事も請け負っている。お客さんが納得し、満足できる形に仕上げるため、コミュニケーションを大事にしている。代表取締役の佐伯孝雄さんは、「信頼関係がないと納得いくものになりません。信頼関係と情報の取りまとめが大切で、しっかりと情報を得た上で、計画を上手に進めていきます」と話す。

代表取締役 佐伯孝雄さん(48)

代表取締役 佐伯孝雄さん(48)

 
 

住む人や使う人の利便性を考えて設計

郷柿沢にある会社

郷柿沢にある会社

――創業の経緯を教えてもらえますか?
以前は富山市の電気関係の会社に勤めていました。仕事も結構任されるようになった26歳の時に、実家のある上市町で起業しました。今考えると勢いに任せた感じでしたが、今年でもう24年になります。会社勤めのときは工事を担当し、営業の人が別にいるという役割分担ができていましたが、今は仕事の中身はそれほど変わらなくても、自分で会社のいろんなことをしなければならないのが大きく違う部分です。請求書作成などの仕事は徐々に妻にシフトしました。
――仕事内容を教えてください。
電気工事全般で、ケーブルテレビの配線工事、空調工事も行っています。この仕事は建設業に入るんですよ。電気単独の受注は官公庁などの仕事でありますが、電気というものは通常、建築物があってこそ成り立つものなんです。住む人や使う人が後で不便のないように設計するのが8割、あとは図面を見ながら作業を進めます。お客さんと打ち合わせを密にして、どういう設備なのかしっかり調査することが大切です。

お客さんとの信頼関係が満足につながる

かみいち総合病院の屋上に設置した太陽光発電装置

かみいち総合病院の屋上に設置した太陽光発電装置

――仕事をされていて大変なのはどんなことですか?
人の信頼を得ることです。仕事だけが成功していても、信頼関係がないと納得いくものになりません。信頼関係と情報の取りまとめが大切で、しっかりと情報を得た上で、計画を上手に進めていきます。お客さんが求めるものに応えるため勉強することはもちろん、コミュニケーションには特に気を付けています。面と向かっていてもちょっとした言葉の行き違いで全然違う方向性にいってしまうことがありますし、メールやLINE(ライン)・FAXを送っても届かないケースもあるので、必ず電話で確認します。時代の進化につれて便利なものは増えていますが、それだけに頼ってはダメだと考えています。結局は、人と人との関係なんです。非常に稀なケースの例として、できあがってから「もっとこうしてほしかった」と言われてもどうしようもないですし、満足できない状態で終わるのは避けたいですね。

病院の蓄電池の検査の様子

病院の蓄電池の検査の様子

――では、仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか?
お客さんとの信頼関係ができ、仕事も仕上がって満足してもらえたときです。いかに満足してもらえるかを考え、一生懸命やって完成したときにやりがいを感じます。簡単な仕事はなく、その都度その都度難しいことがありますが、悩みながら問題を解決していくことが楽しいです。かみいち総合病院のリニューアル時は、入院患者さんがおられる状態で工事をしなければならず、決して停電などの間違いがあってはならない建物のため、特に気が張りました。
――人工呼吸器など、病院に電気は欠かせないですもんね。
はい。あまり知られていないかもしれませんが、平成25年には、かみいち総合病院の屋上に太陽光発電装置と蓄電池を設置しました。これによって、災害時にも蓄電池を経由して電力供給が可能になりました。
――そうなんですか。屋上に太陽光発電装置が設置されているなんて知りませんでした!

若い人の育成と電力自由化の波

工事用の道具・配線が揃っている

工事用の道具・配線が揃っている

――修理の依頼などもあるんですか?
ありますね。ねずみにかじられた配線の修理から「テレビが映らなくなった」といったものまで、様々です。テレビの場合は、見に行くと後ろの線が抜けていたり違うところに入っていたりすることもありますが、ささいなことでもそうやって動くことで喜んでもらえます。冬場はブレーカーが落ちることが多いので、電気を普段どれだけ使われているか調査し、容量を大きくしたり申請手続きの代行をしたりもします。北陸電力の「町の電気のお医者さんeドクター」に認定されているので、安心していただけます。
――そうなんですね。ところで、エスティー電気さんの社名は佐伯さんのイニシャルからですか。
そうです(笑)。一昨年までは社員は私を含めて3人でしたが、独立し、今では妻と2人でこじんまりとやっています。少人数だからこそ、連絡を密にして細かく動け、すぐに決断・即時に動けるという強みがあります。できることとできないことを明確にし、大きな物件が決まると2人だけでは手に負えないので、他の作業をしてくれる人に協力を頼んでいます。上市町には昔から職人さんが多いのですが、この先、職人さんが減って行ったらどうなるんだろうと危惧しているのもあり、今後は若い人を育てたいと考えています。
――どんな方を求めておられますか?
やる気・元気のある人、身体を動かすことの好きな人。資格があればなお良しですが、働きながら資格を取ることもできます。子どももいますが、本人のやる気や思いがないと仕事というものは続かないので、まずは自分のやりたいことをやってほしいと思っています。今は業種を問わず、新卒者の離職率が高くなっています。昔は一旦就職したらある程度は続けることが当たり前の時代でしたし、私も寝る間もなくやり遂げようと頑張ってきました。最近はエアコンの効いた綺麗な環境で育ち、テレビゲームなどで遊ぶ子どもも多いので、汚れたり体力が必要だったりする仕事は敬遠されることが多いですが、やる気のある人にぜひ来てもらいたいです。
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
今後は、電力の自由化によりどうなっていくかわかりません。そういうところもアンテナを張って勉強し、プロとしてお客さんに情報提供していきたいと思っています。
――佐伯さん、今日はどうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。

はたらくらすコネクション記者・古野知晴のFuruno's voice!
キャンペーンで訪れた渡嘉敷勝男さんらのサイン

キャンペーンで訪れた渡嘉敷勝男さんらのサイン

佐伯さんのインタビューで、かみいち総合病院の屋上に太陽光発電装置が設置されていると初めて知りました。大きな病院はたくさんの方が入院し、手術や検査にもたくさんの電気が欠かせないため、大切なことなんだと思います。一般の企業でも、太陽光発電を導入しているところが増えています。電力自由化も相まって、今後は私たち消費者としても新たな電気の使い方や選択を考え、学んでいかなければならないと思いました。
エスティー電気さんの事務所には、キャンペーンで訪れたトカちゃんこと渡嘉敷勝男さんのサインと、交通死亡事故撲滅を訴えてオートバイで北海道から全国を行脚している西村互(わたる)さんのサインが飾ってありました。

●DATA●

企業名 有限会社 エスティー電気
住所 上市町郷柿沢774-2
電話番号 076-472-3896
FAX番号 076-472-3930
E-mail St-saeki-1992@ma.net3-tv.net
設立年月日 創業 平成3年、有限会社設立 平成10年
代表者取締役 佐伯孝雄
事業内容 電気設備工事全般、ケーブルテレビ配線工事、空調工事
主な実績 上市町の小学校やかみいち総合病院など
官公庁及び民間建築物の電気工事
資本金 300万円
勤務時間 8:00~17:00
休日 日曜、年間70日、その他有給休暇など
ホームページ なし
Facebookページ なし
従業員数 2名
過去3年間の売上高 右肩上がり
過去3年間の採用実績 0人
福利厚生 / 従業員特典 保険(健康、雇用)、厚生年金、資格支援

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