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“かわいい”を詰め込んだ手作りのカフェ
PinkyCafé(ピンキーカフェ)
上市町まちなか交流プラザ・カミールの1階、道路沿いにあり、ひときわ目を引くかわいいカフェ。訪れるたびに新しい発見があるのは、こまめにメニューや内装を変えるなど、訪れる人を飽きさせないよう工夫されているため。メニューは100円からと安価な上、目で見ても楽しめ、写真撮影する人が多い。小学生から高校生はもちろん、子ども連れのママやシニアまで、幅広い年齢層の人が行きつけにするお店。
※現在は閉店されています。
自分で理想通りのかわいいカフェづくり
――お店について教えてください。
ピンキーカフェは私の理想を詰め込んだカフェです。最近のカフェはオシャレだからか1つ1つが高いので、ファストフード店のようにもっと気軽に入ることができ、生活の一部になるようなカフェにしたいと思いました。あとは無料Wi-fi(ワイファイ)があって携帯電話とパソコンの充電もできる利便性や、店内の雰囲気だけでなくメニューもかわいくしたいと考えたんです。私の「好き」が一人でも多くの方に共感していただけたら嬉しいです。
――創業の経緯を教えてもらえますか?
元々かわいいインテリアやカフェ巡りが好きで、県内の短大に在学していた時から、飲食系のアルバイトをしながら県内外のカフェを数えきれないくらい巡っていました。短大で栄養士の資格を取得し、卒業後は医薬品の品質管理の仕事に就いて3年半働きました。在職中もカフェ巡りを続ける中で、「本当に自分好みのカフェは自分にしか作れない」と悟り、21歳の時から自分でカフェを経営したいと思うようになったんです。2018年の7月に会社を辞めて9月にお店をオープンしました。
――かなり短期間でオープンされたんですね。
20代の今のうちにしたいことをしておこうと思ったんです。若いうちなら、失敗しても再出発できますし。
まずは小さく始めて大きくしていけばいいと思い、退職して1か月ちょっとの間にここを借りて飾りつけをし、オープンにこぎつけました。人を雇うというのは大変なので、今は1人で運営しています。店をやるにしても、精神的に良い状態が1番だと思っています。
――上市町の「女性のためのプチ起業塾」にも通われていたんですよね。
はい。2018年に、上市町から紹介されて「かみいち女性のためのプチ起業塾6期」を受講しました。土曜日の開催だったのでお店は休んで参加しましたが、すごく勉強になりました。
常に変化し続ける店
――お店を訪れるたびに内装やメニューが変わっていて、毎回面白いなと思います。定期的に変えておられるんですか?
お店は常に変えています。お客様に飽きられないように、営業中でも時間があれば内装を変えるようにしています。今でもいろんなカフェを巡っていて、「自分もこうしたい」という閃きをもらうので、参考にしてもっと良くなるように手を加えているんです。1人で作ろうとしていたら、お客様が「楽しそう」と言って手伝ってくれるのがありがたいです。この前も、店を訪れた小学5年生の女の子2人と一緒に、壁と外のポールを手作りしたんです。
――女の子は好きそうですよね。自分も手伝ったとなると、より愛着も深まるでしょうし。
女の子だけじゃなく、窓際のカウンターはご年配のお客様と一緒に作りました。
――お客様と!
市販のものだと大きすぎて、ちょうどいい大きさのものがなかなか売っていなくて。30cmの奥行きのカウンターを作っていたら、お客様が手伝ってくれたんです。小上がりは、小さい子が来ても大丈夫なように自分でビスを打ち、その上にマットを敷いて作りました。
――DIYまでされるなんてすごいですね!
DIYも好きなので、動画を見て作ったりしています。自分で理想通りのものを作った方が愛着がわくし、楽しんだ方が自分のためになります。使わなくなったら解体してそれを使って別のものを作れば、費用もそこまでかかりません。カフェが狭いので、壁に飾っている花も、小さい花が上で大きい花を下にして、広く見えるよう工夫しています。
――そういったことまで考えられているんですね。イメージカラーはピンクと白ですか?
はい、壁紙を黒や柄にするとすごく狭く感じるので、全体的にピンクと白のストライプのイメージに統一しています。椅子は、最初はアイスクリームの形やソファーだけだったのですが、70~80代の常連さんも毎日来られるので、座りにくいと思い、折りたたみのできるパイプ椅子を1つ200円で買い、ペンキを塗ってフェルトと花で装飾しました。なるべく店の雰囲気に順応するように工夫しています。
ペンキを塗るのは乾くまで時間がかかるので、何日もかかって作ることもあります。
――工夫して、店内を統一した雰囲気にされているんですね。シャンデリアも目を引きますよね。
シャンデリアも、市販のものにさらにビーズを付けて豪華にしました。
経営者としての視点と経験を養う場
――メニューについて教えてください。
メニューはビーフカレーなどの食事系から、ホットサンドやワッフルといった軽食、アイスクリームやケーキ、ポップコーンなどのデザート系、飲み物などいろいろあります。パンはさすがに市販のものですが、ほかはすべて手作りしています。以前はフレンチトーストもあったのですが仕込みが大変で、売り切れでお客様に嫌な思いをさせることや、残って廃棄になるのを避けるためにメニューから外しました。お店が2年経ったら、管理栄養士の資格を取ろうと思っています。そのためにも、食品の期限はしっかり守っています。
――全体的に、メニューの価格がとても安いですよね。
小さな子がお小遣いを握りしめて買いに来てくれることもあるので、安価に設定しています。例えば「わたがし食べ放題(100円)」が人気なんですが、小学生は100円でずっといられるので、毎日来る子も多いです。ここは営利目的じゃなく、自分の趣味と経験を積む場として運営しています。町の家賃補助など役場の人たちの協力や、毎月・毎日来られるお客様のおかげでやっと成り立っています。廃棄がないよう毎日買い出ししていることもあって、利益はあまりありません。むしろ電気や水道、材料代、設備・装飾代がかかるので、貯金を下ろして使っています。
――カフェを経営されるようになって、自分の中で変わったことは何ですか?
前までは「かわいければいい」「カフェの雰囲気はどうか」「美味しいか」ということを考えていましたが、今はお客様のことやコストなど、自分の考え方が変わったのを実感しています。出先でも「このカフェの経営者はどんな人か」「メニューの原価率はいくらか」「スタッフの人数」など、経営者の身になって自分に置き換えて考えるようになりました。お店をやったことはとてもいい経験になっています。買い物をするにしても「これは自分のためになりそう」と思うものを選んだり、「ずっといたらお店に迷惑かな」と回転率を考えたりするようになりました。でも、ピンキーカフェのお客様はそんなことを考えずに自由に使ってほしいです。
お客様を笑顔にできる憩いの場所に
――訪れるのはどんな人が多いですか?
女の子が多いですよ。未就学児の子が、お父さんやお母さんと一緒に訪れます。小・中学生や高校生の子も多く、女子は少人数でもお店に入ってきますが、男子は集団で入ってくるか親に「買ってきて」と頼むなど、1人では入らないですね。出したものを「美味しい、美味しい」と食べてくれると「なんてかわいいんだろう」と嬉しく思います。だから自分も他のカフェへ行くと、帰り際に「美味しかったです」と必ず言うようにしています。お客様はいい人がいっぱいで、力になってくれようとしてくださる方が多いです。セルフサービスではないのにお皿をわざわざ返却しに来てくれたり、オーダーも1人で回していて大変そうだと、小学生の子も気を遣ってタイミングを見て言ってくれたり、ありがたくてすごく感謝しています。
大人の方も、悩んでいることがあったら「何か顔色悪いぜ」と心配して親身になって話を聴いてくれるなど…。自分がしたいカフェは、お客様みんなを笑顔にして帰せる憩いの場所。お客様に穏やかな気持ちになってもらいたいという想いがあります。けれど、勇気を与えるつもりが逆に与えられているんです。
――温かい方が多いんですね。
近くの人はもちろん、遠くは速星(富山市婦中町)や小矢部市からのお客様もいます。リピーターの方はまた来たいと思ってくれたことが嬉しいです。病んで辛い時にツイッターでつぶやいたことを心配して来てくれる人や、常に気にかけてくれる人など、今はいいお客様ばかりです。ほかの方の迷惑になるような人や行動がおかしな人には、毅然とした対応をします。
――いろんな方がいますから、それも大事ですよね。
経営するのに1番大事なのはやる気だと思っています。それを阻害されるのは嫌なので。
――今後の目標は何ですか?
上市町内では知られてきていると思いますが、県内ではまだ知名度がありません。富山市からカミールの「わんぱく広場」に来られたママが寄ってくれたり、お店のインスタを見たお客様が来てくれたりすることもありますが、まだまだ知ってもらえるよう工夫していかなければと思っています。
――最後に、PRをお願いします。
安いよ、うまいよ、遊ぶもの(おもちゃ)もあるよ(笑)。クオリティは上げていきたいですが、値段にしても美味しいと思ってもらえるものを作っていきます。お誕生日会や記念日、入学・卒業祝いなどにご利用の際、ご予約いただければ、無料でパーティーグッズのレンタルやミニケーキのプレゼントができます。奥の小上がりにはDVDもあり、お好みのものを持ち込んで観ていただくこともできます。あと、忙しい時は手が回らないけど、空いている時はお客様と楽しく会話したり、ゲームしたり、時には悩み相談にも乗ります。ピンキーカフェに来るのを楽しみにしてくれているお客様が多いのが励みになります。
――わかりました。石川さん、今日はどうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
メニューばかりか、店内の装飾なども何でも自分で作ってしまう石川さん。「やりたいことがあるけど、環境やお金など周りのせいにして行動を起こさないのはやる気が足りないだけ。やる気さえあれば何だってできる」という言葉に、自分で実践しているからこその力強さを感じました。「経営」に関してもいろんな角度から真剣に考えられていて、特に10代・20代の人たちへ良い刺激になるのではないかと思います。
壁にはお店を訪れた有名人のサインが飾られていました。味のあるものや、ここでしか見られないものもあるので、ぜひ足を運んでみてほしいです。
おもちゃは「家でもう使わないから」と持ってきてくれる人もいるそうです。たくさんの人に愛され、地域に溶け込んでいるピンキーカフェ、これからも楽しみですね。
●おすすめメニュー●
●DATA●
店名 | Pinky Café(ピンキーカフェ) |
住所 | 上市町西中町11 カミール1階 |
電話番号 | 080-3744-1766 |
ホームページ | https://kamiichi-pinkycafe.amebaownd.com/ https://www.shokokai.or.jp/16/163221S0392/index.htm 商工会 |
Facebookページ | あり |
インスタグラム | pinkycafetoyama |
Pinky Café | |
Line@ | @udt3462y |
オープン年月日 | 2018年9月10日 |
店長 | 石川 理菜 |
営業時間 | 平日14:00~19:00 土曜日11:30~19:00 |
定休日 | 日曜、12/29~1/3 |
駐車場 | 30台(共同)、カミール横の立体駐車場は3・4階(屋上)は2時間まで無料 |
メニュー | ビーフカレー・シチュー・ビーフシチュー(パン付き、各400円)、くまさんかき氷(300円)、アイスクリーム(100~200円)、ワッフル(100円)、フランクフルト、ホットサンド、ポップコーン、ケーキ |
おすすめメニュー | ・3Dラテアート(犬or豚)500円 ・ナッツワッフル(ソース3種類の無料トッピング可)300円 ・ホットサンド(とろけるチーズとベーコンor柔らかビーフ)200円 |
設備・情報 | 予約可、テイクアウトメニューあり、無料Wi-Fiあり、充電スペースあり、全席禁煙、おむつ替えシート・ベッドあり(カミール内)、ベビーカー持ち込み可、子どもメニューあり、キッズチェアあり、離乳食持ち込み可、絵本・おもちゃあり、PayPay利用可、スマホ決済可 |