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上市を旅の視点で
上市町在住のデザイナー伊東です。
町の観光資源の魅力を地域内に発信することを目的とする「ふるさとガイド育成事業」として、
今年の6月から12月まで約半年間かけて
上市町を「旅」の視点で切り取る「カミイチ旅メイキングBOOK」を制作させていただいております。
私の感覚ですが
「観光」=「物見遊山」「見物」
「旅」=「そこにしかない時間の体験」
という言葉のニュアンスの違いがあって、
この冊子では「旅」をテーマにしています。
実際に観光庁などの調査では「モノ消費」から「体験型消費」へと変わってきているデータも出てきています。
旅のスタイルも多様化し個人旅行が増加傾向、「ソロ旅」という言葉もよく目にしました。
主要観光地から地方へと旅行者が流れ、「農村・漁村体験」や「秘境」を求める人が増えていたりと、
この辺はネットで検索してもたくさんの実例が上がっています。
私の実感としても実際に外国人を町で見かけることは増えましたし、
数年前ですが県外で入ったバーのマスターともこんな会話になりました。
マスター「どこから来たんですか?」
私「富山です。」
マスター「富山こないだ行ったよ一人で! 大きな都市じゃない街をぶらぶら歩くのが好きなんだよね。」
私「どういうところに行ったんですか??」
マスター「ローカル線(あいの風とやま鉄道)で魚津とか滑川とか海沿いの街をぶらぶらと」
私「え?! 僕その隣の町から来たんですよ」
マスター「え、そうなの!?」
私「そっちも良いんですけど、こっちにはこういうのがあってこういうことができたり」
マスター「えぇ〜、知ってたら行きたかったなぁ」
とまあこういう会話です。
こういう人に偶然出会うなんて!
昔は来てなかった人が来ていることは間違いないと思うのです。
そして「そこにしかない時間」を求めていることも間違いないと思うのです。
今回の冊子作りを通してあらためて実感したのは、
自分の暮らす町を楽しんでもらうことは、とても楽しいということ。
そして、ゲスト側の視点に「ハッ」とさせられる発見が多いこと。
そんな「視点」が冊子コンセプトになっています。
上市を旅する外国人の視点、上市で周辺環境と共生する宿の視点、
上市町出身で県外・海外で活躍される方の視点、移住者の視点
など様々な視点から上市を旅の視点で見つめています。
そして大きく分けて3通りの読者を想定しました。
・上市を案内する機会のある人(友人・知人・親戚など)
・ガイドや宿、体験プログラムなど観光分野に参入したい思いが頭の片隅にある人
・旅を求めている人(上記のマスターのような人)
それぞれの人の、上市を舞台とした「そこにしかない時間」へのより良い関わり、
旅づくりの一助となればと
発行を目前とした今強く感じています。
年明け15日に発行予定です。
町内に全戸配布されるほか、役場や観光協会等各所に配置される予定です。
ぜひ手にとってご覧ください!