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たどり着いた「無農薬自然栽培米100%グルテンフリーのお好み焼き」
謳う てっぱん
キッチンカーでお好み焼きやお惣菜を提供する「謳うてっぱん」の酒井里美さん。近年健康習慣のひとつとして提唱されている、小麦製品を控える食事「グルテンフリー」をお好み焼きで実現するため、米粉を使ったお好み焼き開発に挑む。 自身のルーツがある上市町の伊折地区に畑を持ち、育てた野菜をメニューにも使用している。
– 事業内容を教えてください。
キッチンカーでグルテンフリーのお好み焼きを焼いてイベントや商業施設の駐車場に出店させていただいています。
お好み焼き・鉄板がメインで、夏場は暑すぎるのでガレットを焼いて出したりしています。
お惣菜系のメニューもサブで作っています。
前職が直売所だったので新鮮な野菜や変わった野菜なども手に入りやすくて、そういうものをお惣菜で使っています。
– 起業までの歩みは?
生まれは富山市の岩瀬で、中学生の頃両親が上市に家を建ててから上市に住んでいます。
服飾の専門学校に行って富山市内のアクセサリーのお店で働いたりしてました。
20歳ぐらいからお好み焼きかカフェを自分でやりたいと思うようになって東京に出て、下北沢のカフェで働いてました。カフェといってもしっかり料理を出すレストラン寄りのカフェで料理もしてました。
東京に2年ほどいて、一旦富山に戻ったあとオーストラリアに行ったり蕎麦道場で蕎麦を習って期間限定の蕎麦屋をやったりという期間を経て、前職の直売所に店長として入って3年間勤務した後に開業という流れです。
– 実際に開業を決められたのはどんなタイミングだったのでしょうか?
直売所に勤めた当初は今に比べて野菜もあまり沢山なく、お客さんも農家さんも少なかったんです。
いつかは自分でやりたいという思いがずっとあったので、直売所の売り上げを倍にできたら起業しようと決めて、そこから3年間で売り上げを倍にしたんです。
– すごいですね!どうやって売り上げを倍にしたんですか!?
まず一番初めにやったのは掃除です。気持ちのいい売り場を作ることをしました。
それから過去取引のあった農家さんにとにかく連絡して野菜を持ってきてもらうということ、それからお客さんにも積極的に声をかけるというような初歩的なことから取り組んでいきました。
野菜を沢山持ってきてもらうということは、それだけ売らないとまた次出してもらえないので、とにかく持ってきてもらったものをしっかり売るということを頑張って続けていったという感じですね。
– そこでしっかり成果を出されたというのは独立に向けて自信につながりましたか?
そうです。そうなんです。でもそれ以上に農家さんとの信頼関係を作れたことの方に意味がありました。
– そして、満を持して独立ということですね!
そうです!
– ところで、元々お好み焼きの店をやりたいという思いがあったということですが、なぜですか?
お好み焼きがめっちゃ好きだったからです!
朝から自分のためだけに山芋をすってお好み焼きを焼いて食べられるくらい好きだったんですよね。(笑)
焼くのも好きだし食べてもらうのも好きでした。
– 今小麦などを使わないグルテンフリーのお好み焼きを提供されていますが、元々作っておられたものなんですか?
それは違うんですよ。
お店のメニューを考える時に、「よし、グルテンフリーのお好み焼きにしよう」って決めたんです。
– 先にそれを決められたんですね!
直売所時代に健康志向の方と触れ合うことが多かったので、せっかくやるならそこもこだわったものにしたくてグルテンフリーにすることに決めました。
決めたはいいのですが、いざやってみると全然思うようにいかなくて試行錯誤の連続でした。小麦の代わりに米粉を使うのですが、米粉って普段使ったこともなかったので難しかったです。米粉は米の品種や製粉された粒子の粗さなどで重さやねっちり感とか仕上がりが全然違ってくるんですよ。
– そういうものを全部試して行かれたのですか?
そう、全部試しました!
粒度の違うものをブレンドしたりとにかく色々試して研究しましたね。
– でも実際そこまで難しいと「これは無理なんだ」って引き返しそうですけどね!
いや、何回も思いましたよ!(笑)
なんで「グルテンフリーでやる」って言ってしまったんだろうとか(笑)。
でも言ったからには絶対引けない!引くくらいなら辞めるというくらいの覚悟でやっていました!
– すごいですね。納得いくものを提供できるところまでしっかりやり切られるわけですから。
今米粉自体にもこだわっていて、上市の生産者さんの無農薬自然栽培米を県内の製粉会社に持ち込んで、希望の粒度で製粉してもらっています。なので「無農薬自然栽培米100%のグルテンフリーのお好み焼き」なんです。
– それはすごいですね!こだわりを捨てずにすごいところまで辿り着きましたね。お客さんの反応はどうですか?
「すごい美味しかった」という言葉をいただいたり、リピーターの方もいらっしゃって、ああやってて良かったなって思います。
自分の作ったものでそうやってリピートしていただけたり、気に入ってもらえるっていうことが純粋にすごく嬉しいです。
– 苦労して開発されたメニューですから尚更ですよね!
酒井さんは上市にお住まいで出店されることもあると思いますが、上市の面白いところ・魅力ってどんなものがありますか?
父の実家が上市の馬場島の手前、伊折地区で、そこにはもう家はないんですけど、わさび畑があって、私もそこで畑をやってて、菊芋とかヤーコンとか収穫したものをお惣菜に使ったりもしてるんですよ。そこまで車で30分以上かかりますけど、すごく自然環境のいいところで、景色も良いし、ただ歩くだけでも気持ちよくて、自然のレジャーのように楽しめるんですよね。本当に行く度に癒されます。そういう場所があるっていうのは上市の魅力ですね。
– 最後に、今後の展望はありますか?
もっともっと多くの人に知ってもらって、食べに来てもらえるように頑張っていきたいと思います!
– ありがとうございました。
●DATA●
企業名 |
謳う てっぱん |
電話番号 |
090-8096-0831 |
toyamano0831@gmail.com | |
https://www.instagram.com/utau_teppan/ | |
代表 | 酒井 里美 |
事業内容 | キッチンカーによるお好み焼き・お惣菜の提供 |