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宅地造成で町の活性化を後押しする不動産店
有限会社 フジ企画
上市町の中心部にある不動産専門店。広い人脈と親しみやすい人柄で相談しやすい雰囲気のお店。代表取締役会長の富樫宗治さん(83)と、公益社団法人 全日本不動産協会富山県本部の理事を務める代表取締役社長の真田宏一さん(58)に話を聴いた。
誰からも好かれる不動産店
――富樫さん、創業の経緯を教えてもらえますか?
平成元年、54歳の時に宅地建物取引主任者(現在の宅地建物取引主任士)の試験を受け、平成2年から不動産業を始めました。創業から27年になります。それまでは建築会社でサラリーマンをしていましたが、51歳で退職し、2社の嘱託職員として働いていました。健康マージャンがきっかけで人生の出会いがあり、不動産業が自分の本職だと思ったので、始めました。
――健康マージャンですか。
「賭けない 飲まない 吸わない」のが健康マージャンです。友達同士のコミュニケーションを大事にしたいと始めました。そこで「誰か田んぼを買ってくれんかね」と相談を受けたため、それをその頃行っていた会社で世話して土地を造成し、家を建てたのが不動産業に関わることになったきっかけです。
――そうなんですか。どんな会社にしようと思われましたか?
営業で押していくと危険なので、誰からも慕われる不動産屋でありたいと思いました。私は飛びぬけて頭が切れたわけじゃないから、逆にそれで人から安心感を持たれるんです。人が周りにいてくれる、すごく幸せな人生です。青年団活動や平成4年から上市ライオンズクラブなどで培った人脈が今に活きています。いろんなところに出て仕事ができて、人が来てくれるから楽しいね。大切にしているのは、気配り・目配りです。不動産屋のいない土地は本当の過疎地。だから不動産屋を育てなきゃならんというのが、私の持論です。名前の由来は富樫宗治の「富」と「治」で「フジ」と、妻が名付けました。地元上市町を中心に土地建物の仲介業務に携わる他、工場用地、ショッピングセンター等の事業用地の斡旋などを行っています。
住みよい団地造成で町を活性化
――扱っておられるのは上市町の土地が主ですか?
そうですね。依頼があれば町外も扱いますよ。土地建物の売買は年間30軒以上です。上市町は富山市などの周辺市町村に比べて土地も安く、環境もいいところなので、県外や県内(町外)から移住される方が増えています。産科のあるかみいち総合病院も近くにあるため安心して住むことができますし、学校やスーパー、ドラッグストア、しまむら、温泉(アルプスの湯)などが役場を中心とした半径500m以内に密集しており、歩いて行ける。これは町内の方からすると当たり前のように思われますが、町外の方からすると非常に魅力的な点です。
――「コンパクトな町」が魅力ですよね。ちなみに、現在販売している中でのおすすめはどこですか?
上市中学校近く、ひなたぼっこ上市の向かいにある「ライフタウン稗田 第2期」と上市中央小学校そばの「樫の里 第3期」です。
――そうなんですね。新しい団地はどのように作られるんですか?
例えば「上市四葉台団地」は、耕作放棄地だったのを地主さんから買い取りました。新相ノ木駅の周辺に住宅等を作りたいという町の要望・指導を受け、徒歩7~8分で行けるこの場所を選んだんです。幅が100mある土地のどこに道路を通し、元からある道路とどうバランスを取るか、水道の配管はどうするかなど、行政と相談しながら町の認定事業として進めています。これまで、役場周辺の住宅地や若杉新、新屋など上市町に住宅団地を10カ所以上造成・販売しました。空き農地や大きな企業の不要になった土地を活用し、2~3年に1度のペースで宅地造成しています。中古住宅・土地の価格査定は無料で行っています。
――団地を作られる際は行政との相談が欠かせないんですね。
そうです。上下水道などのインフラや農業用水を囲むフェンスの高さ、子どもの校区など、ここに作れば町の活性化につながる、と決める1番大事な方針は町のアドバイスが元になります。道路の場所が互い違いになると子どもの飛び出す危険性があるので、四つ角の交差点になるように設計することや、除雪車を通すことなどを相談するため、信頼関係が大切です。
便利屋のような存在
――代表取締役社長の真田さんにもお話をお聴きします。仕事で大事にしていらっしゃるのはどんなことですか?
お客さんの話を聴いて、適切なアドバイスをするということです。町には何でもアドバイスする義父(富樫さん)のような人間が必要だと思います。しいて言えば「便利屋」「何でも屋」ですね。不動産と一口に言ってもすごく深いんです。一人ひとり、所得も考え方も違う。夫婦で家の間取りや返済方法などを決めていても、実家から来た親御さんが自分の部屋を主張する場合もあります。そういったいろんな相談のしやすい店として、無料で不動産の相談にのっています。いつでもお気軽に相談してもらいたいです。
――気軽に相談できるなんて、いいですね。
遊休不動産の開発と定住促進
――上市町には空き家がたくさんあると聞きますが…。
ありますね。草刈りなども含めた空き家管理は重要な問題です。いつ売りたいのか、倉庫として利用しているのかなど、実態を把握することが大切です。空き家でも相続している人がいないと触れないし、いろいろ難しいんです。子や孫の代で家や土地を相続したものの、県外に行かれている場合も多いです。相続された人が県外におられる場合は、県外でも足を運んで同意してもらいに行きます。田んぼの相続はできても、売る時は農地法で難しいし、買ってくれる人が見つからないとなかなか売れないんです。そのほか、所有者が上市にいても高齢で田んぼの管理ができず、放棄地になっているのが課題です。人間、誰しもきれいな家や町に住みたいという思いがあるもので、そういった遊休不動産を開発して課題を解決するのが私たちの仕事です。上市町主催の空き家相談会(2月・8月に開催)にも、相談員として出席しています。
――お客さんはどんな方が多いですか?
学校を卒業してアパートを探す方や一部上場企業など、様々です。どんな方でも、対応は同じようにしています。定住促進もやっているんですが、この3~4年で県外からの問い合わせや見学が増加しています。大阪や神奈川、京都など県外から移住して来られる方や県内から引っ越して来られる方も増えました。県外から移住される場合は、中古住宅を探されることが多いです。十人十色と言うように、何十万人いても1人として同じ人はおらず、みんな違います。それと同じで、お客さんも同じ人はいない。不動産も一軒一軒同じものはなく、風向きや景色などが異なります。そのため、定例的な取引先がなく、絶えず新鮮で千差万別、奥行が深く難しい業務でもあります。
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
今後は、総合的なコンサルティング、相談業務を行っていきたいです。空地・空き家の管理や土地相続についての相談・専門家の紹介、アパートを建てるなどの商売を始める相談、隣の地面との境界の争いなども総合的に調査し、売却などのご相談に応じます。
――お隣との境界の争いと言うと?
境界には杭が打ってあるものなんですが、昔の杭の測り方は今と違い、途中で測量法が変わったために図面で確認すると間違っている場合があるんです。壁やコンクリートがお隣の地面まで侵入していることもあるので、図面を基にきちんと測ることをお勧めしています。新しく造成された分譲地は図面に基づいて四隅に杭が打ってあり、境界がはっきりしています。だからお客さんはそんなことは気にせず、家の間取りだけ考えてもらえればいいので大丈夫ですよ。
――わかりました。富樫さん、真田さん、今日はどうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
健康マージャンのほか、カラオケが趣味だと話す富樫さん。上市ライオンズクラブの会長を3回務めておられるそうで、明るく面白い方でした。
真田さんは、公益社団法人 全日本不動産協会富山県本部の理事の立場で、不動産の公正競争規約に基づいて広告の調査をされているとのことです。そのため、フジ企画さんのチラシは安心して見ることができますね。
いつでも無料相談を受け付けられるので、土地の相続やお隣との境界でお困りの方は、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。
●DATA●
店舗名 | 有限会社 フジ企画 |
住所 | 上市町法音寺2-1 |
電話番号 | 076-472-1601 |
FAX番号 | 076-473-2391 |
mail@fuji-kikaku.info | |
営業時間 | 9:30~18:00 |
定休日 | 不定休、お盆、年末年始 |
駐車場 | 4台 |
ホームページ | http://fuji-kikaku.info/ |
Facebookページ | なし |
代表取締役会長 | 富樫宗治 |
代表取締役社長 | 真田宏一 |
従業員数 | 4名 |
オープン | 平成2年3月 |