上市町でくらす

絵葉書の引力

上市町在住のデザイナー伊東です。

 

またしても制作中の冊子「カミイチ旅メイキングBOOK」に関連する話ですが、ご容赦ください。

 

この冊子内の企画で、町内在住の外国人が来日した友人と一緒に旅をするというものがあり、この時アメリカからやってきた2人が、私と通訳さんそれぞれに宛てたメッセージ入りの絵葉書を残していってくれました。

 

 

夕暮れの海岸線上に切り立つ岩山の写真に

Haystack RockOREGN COAST

と記されたハガキ。

サイモン&ガーファンクルの歌が聞こえてきそうなほど

渋くて、切なくて、哀愁たっぷり。

 

彼らの暮らすオレゴン州の景勝地のようです。

裏返すと、その宛名面にビッシリと2人からのメッセージがしたためられています。

 

書かれている内容はザックリまとめると、

「特別な体験をありがとう、オレゴンに来るときは連絡してね!」

嬉しかったです。

 

この心遣い、そして世界中にここにしか、私のためにしか存在し得ない価値。

 

メールの文字ではイメージできないものを、思い起こさせる力が手書きの文字にはありますよね。

それを改めて実感しました。

 

それと同時に、発見です。

 

絵葉書ってこういう時に使うんですね!!

 

どこのお土産屋さんに行っても必ず売ってる絵葉書ですが、

いつも使いどころがわかりませんでした。

 

地元の絵葉書を持ち歩いていて、旅先で交流を持った人にメッセージを添えて渡す。

 

これはすごくいい使い方だなって思いました。

 

それにしてもこのハガキの渋さ

彼らと接した感覚、身につけているものなどから感じられるセンスからすると少し違和感のあるセレクト。

 

デザイン性を求めてというよりは、かなり気軽に手に取って買い求めたものなんだろうなと想像します。

それほど身近な習慣なのかもしれません。

 

オレゴン州ってあまり馴染みのない土地におもっていましたが、実はそうでもありませんでした。

 

まず、次の日に自宅の物干し場に干してあったトートバッグに思い切り「OREGON」って書いてある!

数年前に直感的に気に入って買ったものなのですが、

不思議なものです。

 

それから、最近ちょっと気になっていた街ポートランドもオレゴン州。(DIYの聖地と呼ばれ、ものづくりを志す若者が続々と移住してきているという街です)

 

行ってみたいなあ。

 

このカードをもらってからオレゴンに行きたくて仕方なくなりました。

 

行って頼れる人がいるというのもこの「オレゴン行きたい熱」を高める大きな要因。

 

忘れられないうちに行きたいなあ。

 

オレゴン州のツアー本も観光パンフレットも見たことのない私ですが、

この絵葉書一枚で心動かされています。

 

ある意味最強の誘客ツールかもしれません。

というよりも人が人を寄せる形の引力の強さを表していますよね。

 

なんていう分析はちょっと野暮ですね。

 

今回は、単純に気持ちをしたためて置いていってくれた事に感激です。

 

そしてこの経験に感謝です!

 


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