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水を汲むというものがたり
上市町在住のデザイナー伊東です。
上市町には日本の名水・とやまの名水に認定されている場所が3つあります。
これは水質云々だけではなくて、その水にまつわる地域の人との関わりや取り巻く環境を含めて特別なものと言えます。
先日発行となった「カミイチ旅メイキングBOOK2020」の外国人旅の中で、時間の都合で行程をスキップすることになってしまった穴の谷霊水、あらためて行ってきました。
穴の谷霊水は個人的にとても好きな場所。 だから外国人の皆さんにも是非見せたかったのですがどうしても叶わず残念でした。
この環境、特異な空間、世界的にみてもこういう場所はあまりないのではないでしょうか。
あまり知られていませんが、この辺り一帯はかつて大きな寺院があり修業の場としての一大拠点であったそうで「上市黒川遺跡群」として国の史跡の指定を受けているのです。
自然に囲まれた遊歩道や観音像や不動明王像、地蔵が安置された祠が立ち並ぶ階段を通りタンクを運ぶリフトやスライダーなど、ここにしかない風景を抜けて辿り着く水汲み場。
うちの3歳の子供どももなんだかとても楽しそう。
水を汲むということが特別な体験です。
上市の名水というのは、どれも非常に不純物が少なく、質の高い軟水。
軟水はお茶やコーヒーがおいしくなり、出汁の旨味がとてもよく引き出されるそうで、一流の料理人の方が好んで使われていたりもします。
数年前、「かみいち町民のネタ帳」という情報誌の企画で穴の谷霊水と水道水で水やお茶、出汁の飲み比べをやったことがあるのですが、 飲み比べると違いは歴然。
圧倒的に穴の谷霊水を使ったもののほうが美味しくて、ここまで違うのかと驚きました。
ご飯を炊くにもとても良くて、本当に美味しく炊けます。
そんなこと、ただPRのために言ってるんじゃないの? たかが水だろ? って思われる方、だまされたと思って一度やってみてください。
本当に違います。
こんな場所があるということは、今一度、誇っていいことだと思います。