上市町でくらす

風物詩、準備完了

上市町在住のデザイナー伊東です。

前回「風物詩、準備中」という、ひたすら太い竹に細い竹の枝をくくりつけていく作業を延々と行った記録を掲載させていただきましたが、今回はその続きです。

前回作っていたのはこれ!

さて、ここからどうなっていくのでしょう?

 

と、クイズ仕立てにして見ても、分からない方は完成してもなんのことだか分からないので、

先に明かします。

私たちはこれを作っています。

 

提供:上市町

 

これは毎年8月13日の花火大会の時に読経とともに火をかける精霊やぐら焼きに使われるやぐら、通称「におとんぼ」です。

 

10mを超えるやぐらが上市川河川敷の広範囲に立ち並びます。(今年は12基だそう)

 

これはお盆にご先祖様を迎えるための風習で、ご先祖様が迷わず帰って来れるための目印だと言われています。

 

もう1つこの地域には「おしょうらい」という風習があります。「おしょうらい」と最近はいろんなところで書かれていますが、うちでは「しょうらいこ」と呼んでいました。

 

こんな風に売られている藁の棒に火をつけて「しょうらいこ、しょうらいこ」と口ずさみながらぐるぐる回すのです。

 

花火大会では河川敷のやぐらの周りで、たくさんの方がこの「しょうらいこ」を行っています。

 

私が小さい頃はこの会場ではなく自宅の近所の用水のところで家族並んでやっていました。

「しょうらいこ、しょうらいこ、こっちの水はあ〜まいぞ♪」と途中から蛍を呼ぶ歌にすり替わっていましたが(笑)。

夏の日のいい思い出ですね。

 

「しょうらいこ」はなかなかフォトジェニックです。

これもご先祖様を迎えるための目印と言われています。

 

つまり、このやぐら焼きはご先祖さまが上市までに迷わず来れるための大きな目印、そこからは「しょうらいこ」が各家庭へ迷わないための目印となるということです。

どちらもお盆の「迎え火」の一種ですね。

この「しょうらいこ」と「やぐら焼き」いろんな地域の方に聞いてみたことがありますが、こんな風習は周辺地域でも残っていないようで、

まさに上市町ならではの夏の風物詩と言えます。

 

さて、話を戻します。

 

私の所属する上市町商工会青年部では、ここ数年毎年やぐらを1基立てているのですが、 元々は上市川周辺地域の町内ごとに建てられていました。 しかし、人口減少や高齢化などで立てることが困難な地域が出てきていたところで、このまま黙ってみていられるかと青年部が立ち上がりこのやぐらを1基受け持つ事となったのです。

 

昔はこのやぐらももっと低いものだったらしいですが、ある時から高さを競うように高くなっていったそうで、今はどのやぐらも10mを超えているのでは無いかと見受けられます。 今回はなかなかみられないやぐらの制作風景をお届けします。(商工会青年部方式です)

 

まずは下段にオガクズや木片などを積んでいきます。

高所作業車も登場!

ちなみに手前は立山緑化さん、奥はおみでんきさんの車です。

さらにその奥では別のグループが同じような作業を行っています。

上段の芯の部分にも何か仕込んでいますね

この日集まったメンバー総出で先日仕込んだすだれ状の物をジャンジャン付けていきます。

上段にもジャンジャンいきます。

 

いつも準備から設営まで中心的に動いてくださっている立山緑化のたくろうさん。絵になります。

 

全て取り付け終わって、完成!

 

この後、当日までに商店街などに飾られている七夕飾りが持ち込まれ、一緒に火にかけられます。

 

皆さんの願い事も一緒にご先祖様の道しるべになるんですから、

 

どんなに無茶苦茶な願い事だろうとも世の中の役に立っているということですね。

 

 

やぐら焼きを知ってる人にとっても、いつの間にか建って、いつの間にか燃えていたであろうこのやぐら、

 

こんな裏側があるのです!

見たことのない方は是非、8月13日のふるさと観光かみいち祭りに遊びにきてください!

 

この伝統の炎、いつまでも消したくないものです。


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