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上市高校で開催された産学官連携の「職業を知る会」 開催レポート2
はたらくらすコネクションin上市をご覧のみなさま、こんにちは! 古野です。
前回に引き続き、上市高校で開かれた「職業を知る会」について紹介します。
職業を知る会
これは、上市町と町内の中小企業の有志でつくる「ハッピー上市会」、そして上市高校の連携で初めて実現されたものです。
上市高校の生徒に対して町内企業の業務内容を紹介することにより、
①職業観を養い
②上市町内の企業等を知り
③将来の職業選択に役立てる
ことを目的としています。
職場をよく知ることで、早期離職を防ぎ、地元への定住につなげるといった狙いもあります。
対象は1年生160人全員と2年生の希望者約100人、3年生の希望者約60人で、合わせて約320人。
1年生は全員ですが、2年生の希望者が多いのは、去年の職場見学をした成果だということです。
22の事業所が参加
参加企業は、22事業所(五十音順)。
はたらくらすコネクションin上市で紹介した企業(若手従業員にインタビューした場合はそのページ)にリンクを貼りました。
- 株式会社 池田模範堂
- ウエルネススポーツセンター
- 株式会社 内山精工
- 上市消防署
- かみいち総合病院
- クレールクレール
- 株式会社コージン
- 酒井建設株式会社
- 清水屋運輸倉庫株式会社
- 株式会社 スマイル・ハート
- 有限会社 高田鉄工
- つるぎ恋月
- 株式会社ティー・ツリー・コミュニケーションズ(HP)
- 株式会社 東洋電制製作所
- 富山信用金庫 上市営業部
- ファミリーマート上市中央店
- 富士化学工業株式会社
- 細川機業株式会社
- 松井エネルギーモータース株式会社
- 三日市保育園(HP)
- 南加積保育園(HP)
- 有限会社安井ファーム
製薬、部品製造、建設、金融、流通、病院、保育など多彩な事業所が並びます。
生徒は事前に選んだ2つの事業所の担当者から仕事内容や働く意義、適性などについて説明を受けました。
1回目と2回目があり、どちらも20分なので結構短い時間です。
ハッピー上市会
また、上市町や上市高校とともに主催した「ハッピー上市会」とは、上市町内の中小企業の有志で2013年に発足した任意団体です。
元気な上市町づくりを企業の立場から考え、地域活動に取り組んでいる個人・団体をつなぎ、共に地域について考える場を作り、共に地域づくりを行っていくことを目的とする会(会長は株式会社コージンの小柴順子会長)です。
右の写真は、説明会時のもの。右側から上市町 小竹副町長、ハッピー上市会 松井社長(松井エネルギーモータース株式会社)、ハッピー上市会 小柴会長(株式会社コージン)、上市高校 水井校長、上市高校 前原副校長、上市高校 教諭のみなさんです。
企業の紹介
それでは、終了後にお話を聞けた企業を中心に紹介します。
有限会社 安井ファーム
まずは、養鶏と野菜作りで循環型農業を行う、有限会社 安井ファームさん。
鶏の餌には、自家栽培の野菜を細かく砕いたものや海洋深層水、根昆布、おから、炭、アスタキサンチンなど15~16品目を配合。
そして野菜には、その鶏の卵の殻を細かくしたものや鶏糞を肥料として与えるという、循環型農業をされています。
お父さんが代表を務める安井ファームで働く安井実枝子さんは、「循環型農業の内容や仕事のやりがいについて話しました。鶏舎内の掃除の仕方は、実物のほうきを見せながら話すと興味を持ってもらえていました。少人数だったので円形になって話せて、声も届いたので良かったです」と話していました。
有限会社 高田鉄工
続いては、鉄骨建築から総合建築までを行う、有限会社 高田鉄工さん。
自社の強みである鉄骨カーポートや鉄骨住宅の建設はもちろん、今年5月に健康サロンをオープンさせるなど、新しい提案をされています。若手社員の方が書いているスタッフブログが面白いので、注目です。
専務取締役の高田大輔さんは、「自分が高校生の時に聴きたかった話をしました。学年が上がるにつれ、理解度が深まっているようでした。建築を学びに来ようという子からの質疑がよく出されていました。最終的には人間力が大事だということを、直接的に伝えた感じです」と話していました。
細川機業株式会社
続いては、繊維産業の新たな未来を創造する、細川機業株式会社さん。
創業120年を超える繊維会社で、今日では衣料用織物以外にも、土木資材用の炭素繊維織物やティーバッグ用の食品フィルター織物、和紙糸によるスニーカー素材の生産などに販路を広げています。
以前はたらくらすコネクションin上市のブログでも、和紙布でできたオリジナルブランドの靴「ORIGAMIX 和紙布スリッポン」を紹介しましたが、そのラインナップもレザーやデニムなどかなり増えたそうです。
しかも2018年度のグッドデザイン賞を受賞とのこと! 吸湿性、速乾性、消臭性に優れた新素材「和紙布」を使用し、「裸足でもさらっと履ける」ことが評価されました。
オリガミクス事業部の細川浩太郎さんは、「織物がどういうものか、用途や、細川機業では何を作っていて世の中でどう使われているかを話しました。作っているものを実際に見ていただくことで、本格的にイメージしてもらえたと思います。一生懸命聴いていただけました」と話していました。
ブースには細川機業さんの自社商品である和紙靴の実物や織物の見本が展示され、興味を引いていました。
株式会社 内山精工
続いては、仕事を通して働く社員の幸せづくりを目指す、株式会社 内山精工さん。
軸受部品の旋削を中心とした機械加工を行い、「会社もそこに働く社員も一緒に調和のとれた成長をし、みんなが幸せになれるように努力を惜しまない」というのが経営理念です。
2018年10月に新工場が完成し、ますますパワーアップされています。
代表取締役社長の内山彰博さんは、「今年、上市高校を卒業して入社した新入社員と参加しました。彼は野球部のエースだったんですよ。人に喋るのは難しいですね」と動画なども使って紹介されていました。
毎年、会社の1年間を振り返ったムービーを社長自ら編集されているそうなので、こういった時にもイメージがつきやすくていいですね。
新入社員の守川さんは、「上市町で育ったので、地元に貢献したいと思って入社しました。高校の時と社会人になってからでは全然違いますね。いまは入社したばかりなので、覚えることが多すぎてきついです(笑)。仕事では、製品をうまく作れたら嬉しいです」と話していました。
守川さんは3月まで上市高校生、4月からは内山精工の社員、5月には企業側の一員として後輩にプレゼンをしに来ているわけですね。ものすごい流れです。
もちろん、知っている生徒や先生方も多いわけで、微笑ましく見守っている先生方の姿が印象的でした。
株式会社 池田模範堂
続いては、「一人一人が誇りの持てるいい会社」のビジョンを掲げ、ムヒで全国的に有名な株式会社 池田模範堂さん。
「上市ラブストーリー」という紙芝居を披露されていました。ピクトグラムの登場人物が出てきて、男性社員が「ムヒ子」「ムヒ男」を演じておられます。
面白そう…! じっくり見たかったのですが、全22ブースの写真撮影をしようと考えていたため、泣く泣くその場を後にしました。
どんなストーリーだったのでしょうか。気になります。HPで見られるようにUPしてもらえないでしょうか…。
総務グループの山岸和晃さんは、「上市町にムヒを作っている工場があることを知らなかった生徒さんもいました。知ってもらえたというのは、僕らにとってもプラスになります。非常に良い取り組みだと思います」と話していました。
南加積保育園
続いては、体育遊びやクッキングの体験を通して子どもの「やりたい」気持ちを育てる南加積保育園さん。
体育指導教室を行う「スタジオじゆう」の理事長でもある児玉巧さんが保育園の理事長を務められていることもあり、全年齢で行う体育遊びのほかに、年長児になるとウエルネスの水泳教室や体操教室、サッカー教室があるなど、スポーツに特化されています。
児玉さんは、「保育士の魅力や仕事の流れ、どういった人が向いているか、仕事ってどういうことかを話しました。稼ぐ手段でなく、人間的に豊かになり、学ぶことが大切だと伝えるため、夢を紙に書いてもらうワークを取り入れました。自分でワクワク感を持ってたくさん書いてくれていました」と話していました。
松井エネルギーモータース株式会社
続いては、ガソリンスタンドと自動車整備民間車検工場、自動車販売店を運営する松井エネルギーモータース株式会社さん。
「安心と元気をすべての人に!」を企業ミッションに、燃料としてのエネルギーから元気を意味するエネルギーまで、たくさんの人々に供給しています。
代表取締役の松井健彰さんは、社員の方々の顔写真入りの紙芝居を使って1日の仕事の流れを説明し、興味を引いていました。
ちなみに、松井さんが紙芝居の台にしているものですが、顔があるので私は「ロボットの模型」なのかと気になっていました。
高校生からの質問で「その台は何ですか?」というものがあり、私は「仕事に関することじゃないけど、よくぞ聞いてくれた!」と思っていました(笑)。
カーナビの紹介POPだそうです。(ちゃんと仕事に関する質問も出ていましたよ。)
その後、社員の2人も登場し、それぞれの立場で仕事のやりがいなどを説明しました。こちらでも、上市高校の卒業生が活躍! 去年入社した女性社員、19歳の上井(うわい)さんが自分の言葉で仕事について話していました。
松井さんは、主催団体の「ハッピー上市会」の一員でもあります。主催者側の視点で「全体の雰囲気がとても良かったです。真剣に話を聴く子が多く、真剣にやっている企業の話に引き込まれているようでした。目が合った子にはこちらから質問して答えを促しました」と話し、全体を振り返っていました。
ほかの企業さんもすべて紹介できればいいのですが、また来年をお楽しみに…。